個人事業主におすすめの複合機(プリンター)5選!知っておくべき選び方とは

請求書や見積書、資料の印刷など、日常的に印刷業務が発生する個人事業主にとって、使いやすくコストパフォーマンスの高い複合機(プリンター)の導入は大きな助けになります。しかし、印刷スピードやインクのコスト、スキャン・コピー機能の有無など、選ぶポイントは意外と多く、機種選びに迷う方も少なくありません。本記事では、個人事業主におすすめの複合機5選と、導入前に知っておきたい選び方のポイントをわかりやすく解説します。

個人事業主に複合機は必要?その理由とは

個人事業主に複合機は必要?その理由とは

個人事業主としてビジネスを運営するうえで、複合機(プリンター)の導入は欠かせない存在です。請求書や見積書、契約書の作成から印刷、さらにはスキャンやコピー、FAXの送受信まで、日々の業務において複合機の利用頻度は非常に高くなります。とくに在宅ワークやスモールオフィスで事業を展開している個人事業主にとっては、作業効率とコストのバランスを考えた複合機選びが事業の成否を分けることもあります。

以下では、個人事業主がなぜ複合機を導入すべきか、その具体的な理由を見ていきましょう。

書類作成や請求書の印刷などで使用頻度が高い

個人事業主は、すべての事務業務を自分で対応する必要があります。特に以下のような場面で複合機は活躍します。

  • 請求書や領収書の印刷
  • 契約書・納品書の出力と控えの保存
  • 顧客への書類送付用データのPDF化
  • セミナーや打ち合わせ用資料の印刷

これらの業務を外部の印刷サービスに依頼すると、コストがかさむだけでなく納期の面でも不便です。自宅や事務所に複合機があることで、必要なときにすぐに出力でき、業務スピードと柔軟性が格段に向上します。

また、最近ではクラウド会計ソフトや請求書発行ツールと連携して、デジタル帳票をそのまま印刷できる複合機も増えています。こうしたITとの親和性も、複合機が個人事業主にとって重要な存在である理由の一つです。

スキャナーやコピー機能も業務効率に直結

複合機の大きな魅力は、1台で複数の機能をこなせる点です。特にスキャナー機能は、書類の電子化や顧客への資料送信、クラウド保管などに便利で、ペーパーレス化を推進するうえでも必須の機能といえるでしょう。

たとえば、受け取った紙の請求書や領収書をスキャンしてPDF化すれば、経理処理や確定申告時の書類整理が効率的になります。また、契約書や見積書をスキャンしてクラウドに保存すれば、どこにいてもアクセス可能な状態にできます。

さらにコピー機能は、ちょっとした書類の複製や資料配布用のコピーに役立ちます。わざわざコンビニや外部業者に行く手間を省けるため、業務効率の改善にもつながります

最近では、ADF(自動原稿送り装置)を搭載したモデルもあり、複数ページの書類を一括でスキャン・コピーできるなど、業務の生産性を高める仕様も多数登場しています。

家庭用プリンターとの違い

「家庭用プリンターでも代用できるのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、個人事業主にとっては、業務に適した性能やコスト面を考慮した際に、家庭用プリンターでは対応しきれない場面が多く存在します。

主な違いは以下の通りです。

  • 耐久性と処理能力の差:業務用複合機は長時間稼働や大量印刷にも耐えられる設計。家庭用は連続印刷に向かない機種も多い。
  • 印刷コスト:家庭用はインク代が割高になる傾向がありますが、業務用複合機は1枚あたりの印刷単価が抑えられるモデルも豊富。
  • 機能性:ビジネスシーンではFAXやADF、両面印刷、ネットワーク接続機能が求められますが、これらが標準搭載されているのは業務用複合機が中心
  • サイズと設置性:家庭用はコンパクトさ重視ですが、業務用複合機はある程度のスペースを確保する必要があるものの、業務効率化を優先するなら妥協できるポイントです。

また、ビジネス文書は画質だけでなくスピードや信頼性も重要です。印字のにじみや紙詰まりの頻度、操作性の悪さは業務のストレス要因となるため、初めから信頼性の高い複合機を選ぶことで、長期的な安心感につながります。

参考:個人事業主におすすめの複合機9選!選ぶ際のポイントも紹介

複合機選びで失敗しないための5つのポイント

複合機選びで失敗しないための5つのポイント

個人事業主が複合機(プリンター)を導入する際には、「どれでもいい」「価格が安ければOK」という基準だけで選ぶと、後悔するケースも少なくありません。業務効率や経費負担に直結する機器だからこそ、自分のビジネススタイルに合った複合機を慎重に選ぶことが重要です。

ここでは、個人事業主にとって後悔しない複合機選びのために押さえておくべき5つのポイントを、実際の製品スペックや活用シーンとあわせて解説します。

初期費用とランニングコストをチェック

複合機の購入にあたっては、初期費用だけでなく、インクやトナーなどの消耗品代、メンテナンスコスト、電気代などのランニングコストを含めたトータルコストで比較することが大切です。

たとえば、インクジェット複合機は本体価格が安価なものが多い一方で、インク代が高めになる傾向があります。逆にレーザープリンターは本体価格はやや高めですが、トナー1本あたりの印刷可能枚数が多く、長期的にはコストを抑えられるケースが一般的です。

また、エプソンの「エコタンク」シリーズのように、インク補充タイプで印刷コストを極限まで削減できるモデルもあります。ビジネスでの使用頻度が高い個人事業主にとっては、1枚あたりの印刷単価の安さは大きなメリットになります。

コストを把握するためには、以下の項目を比較してみましょう。

  • 本体価格
  • インク・トナー代
  • A4 1枚あたりの印刷コスト(モノクロ・カラー)
  • メンテナンス費用(定期的な交換部品、保守サービス)
  • 消費電力(待機時/稼働時)

導入後の支出が想定よりも膨らまないように、「初期費用+年間コスト」で検討することが失敗しない第一歩です。

印刷枚数とスピードのバランスを確認

複合機選びでは、自分の業務に必要な印刷枚数(月間想定)と、1分あたりの印刷速度(ppm:pages per minute)を考慮する必要があります。これらは日々の業務効率に直結するため、単なるスペック比較ではなく、実際の運用イメージに即して確認することが大切です。

印刷頻度が低いならインクジェットでも十分ですが、日常的に数十枚〜数百枚を印刷するような業態(例:請求書や資料配布が多い業種)では、印刷速度の速いレーザー複合機の方が適しています。

たとえば、brotherの「MFC-L3770CDW」はモノクロ・カラーともに約24ppmの高速印刷が可能で、待ち時間を大幅に短縮できます。これにより、業務全体のテンポを保ちやすくなり、印刷によるストレスも軽減されます。

また、ウォームアップタイム(起動時間)やファーストプリントタイム(最初の1枚が出るまでの時間)も併せてチェックしておくと、忙しい業務時間帯に役立ちます。

参考:スモールオフィス・店舗・個人事業主向けに最適な複合機6選

インクジェットかレーザーか?用途で選ぶ

インクジェットかレーザーか?用途で選ぶ

複合機には主にインクジェットプリンターレーザープリンターの2種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。個人事業主としてどちらを選ぶべきかは、印刷する内容や頻度によって判断しましょう。

【インクジェット複合機】

  • メリット:初期費用が安い、写真やカラー印刷に強い、機種が豊富
  • デメリット:インクコストが高い、印刷速度が遅め、乾燥によるインク詰まりが起きやすい

【レーザー複合機】

  • メリット:印刷速度が速い、モノクロ文書のコストが安い、耐久性が高い
  • デメリット:初期費用が高め、カラー印刷が苦手な機種もある

業種によっては「写真つきのチラシを頻繁に印刷する」「契約書や見積書などモノクロ中心で大量印刷を行う」といったようにニーズが異なります。インクジェットかレーザーかを判断する際には、使用目的と月間印刷枚数を基準にするのがベストです。

スキャン・FAX・無線接続などの機能性

複合機は単なるプリンターではなく、「スキャン」「コピー」「FAX」「無線接続」「クラウド連携」など、業務を支えるさまざまな機能を備えています。特に機能性の充実度は業務効率化に大きく影響します。

以下の機能が個人事業主にとって特に有用です。

  • スキャン機能:PDF化してクラウドに保存、帳票管理の効率化
  • ADF(自動原稿送り装置):複数枚の書類を一括でスキャン・コピー
  • FAX送受信:取引先とのやり取りに必要な場合は必須
  • Wi-Fi対応:スマホ・PCから無線で印刷、ケーブル不要
  • モバイルアプリ連携:スマホからの印刷やスキャンもスムーズに

たとえば、Canonの「Satera MFシリーズ」はスキャン速度やクラウド連携機能が優秀で、特にリモートワークや出張の多い個人事業主には重宝されます。

ただし、「使わない機能が多すぎると操作が煩雑になる」というケースもあるため、自分の業務に必要な機能だけに絞って選ぶことも一つの選択肢です。

設置スペースに合ったサイズかを確認

最後に見落としがちなのが、複合機のサイズと設置場所との相性です。とくに自宅やスモールオフィスで業務を行っている個人事業主の場合、限られたスペースでの設置が前提となります。

本体サイズだけでなく、以下の点も考慮しておきましょう。

  • 給紙トレイや排紙トレイを含めた「使用時の占有面積」
  • メンテナンスやトナー交換に必要な「側面のスペース」
  • 天板を開けて原稿をセットする際の「上方向のクリアランス」
  • コンセント位置やネットワークケーブルの取り回し

「設置はできたけれど、用紙トレイの開閉がしづらい」「狭くて紙詰まりの対応が面倒」などのトラブルを避けるためにも、実寸や設置シミュレーションを事前に行うことをおすすめします。

近年では、コンパクトで高性能なモデルも増えてきており、EPSONの「PX-S06」やbrotherの「DCP-J926N」などは、設置スペースが限られる環境でも無理なく導入できます。

参考:プリンターのおすすめ人気ランキング【家庭用複合機で使いやすいのは?2025年】

用途別に比較!個人事業主におすすめの複合機5選

用途別に比較!個人事業主におすすめの複合機5選

複合機(プリンター)は「どれが一番おすすめか?」と聞かれることが多いですが、業務内容や使用目的によって最適な機種は異なります。コスト重視なのか、文書中心なのか、カラー印刷のクオリティを求めるのか。あるいは設置スペースの制約があるのか。こうした要素を踏まえて選ぶことで、日々の業務効率や満足度は大きく変わります。

ここでは、個人事業主の用途別に最適な複合機を5つ厳選してご紹介します。どの複合機も高評価を得ており、価格.comやmybestなどの評価サイトや専門メディアでも紹介されている機種です。それぞれの特長や選ばれる理由をわかりやすくまとめていますので、自分に合った1台を選ぶ参考にしてください。

コスパ重視なら「Canon PIXUS TS3330」

Canon PIXUS TS3330は、とにかく導入コストを抑えたい個人事業主にぴったりのインクジェット複合機です。本体価格は1万円前後と非常にリーズナブルながら、コピー・スキャン機能をしっかり備えており、在宅ワークや副業にも対応できる1台です。

【主な特長】

  • 本体価格が非常に安価
  • コンパクト設計で設置場所に困らない
  • スマホやタブレットからのワイヤレス印刷に対応
  • コピーとスキャンも問題なく使用可能

初期費用を抑えたいが最低限の機能は欲しい、という個人事業主には強い味方になります。カラリオシリーズなどと比べると印刷スピードや写真画質では劣る面がありますが、毎日大量印刷しない方にとっては必要十分な性能です。

【おすすめポイント】

  • 在宅で月に数十枚程度の文書を印刷する事業者
  • 初期費用をなるべく抑えたい個人事業主
  • ネットショップなどの納品書印刷にも最適

文書中心なら「brother MFC-L3770CDW」

brother MFC-L3770CDWは、モノクロ・カラー文書を大量に高速で印刷したい個人事業主に最適なカラーレーザー複合機です。特に請求書や契約書、報告書といった「文字ベースの書類」をメインで扱う事業者には、コストとスピードのバランスに優れた1台として高く評価されています。

【主な特長】

  • カラー・モノクロともに約24枚/分の高速印刷
  • 両面印刷、ADF(自動原稿送り装置)搭載で業務効率UP
  • トナー印刷によるにじみの少ないシャープな仕上がり
  • 無線LAN、有線LAN、USB対応で柔軟な接続性

特に、毎月数百枚単位で印刷する業種(例:コンサル業、士業、講師業など)では、スピードと印刷品質の高さが大きな利点となります。また、トナーのコストパフォーマンスも優秀で、ランニングコストを意識する個人事業主におすすめです。

【おすすめポイント】

  • モノクロ文書を中心に業務を行う方
  • 印刷スピード・処理能力を重視する事業者
  • 書類管理を効率化したい士業・事務代行業など

写真・チラシ印刷向き「EPSON EW-M873T」

デザインや印刷のクオリティが求められる業種におすすめなのが、EPSON EW-M873T。写真やチラシなど、カラーの鮮やかさや細部の表現力が問われる印刷に強いインクジェット複合機です。6色インク+エコタンク式で、印刷クオリティとコストを両立しています。

【主な特長】

  • 6色インクで高画質な写真・グラフィック印刷に対応
  • エコタンク式で低コストかつ大量印刷が可能
  • スマホアプリ連携やWi-Fi接続も対応
  • デザイン業やサロン運営などにも人気

一般的な文書印刷だけでなく、フライヤーやPOP、メニュー表などの制作も自分で行いたい個人事業主にぴったりです。顔料ブラックによる文字の鮮明さと、染料インクによる色の豊かさを両立しているため、見た目重視の印刷物を扱う業種におすすめです。

【おすすめポイント】

  • 美容・飲食・アパレルなどチラシを扱う業種
  • 写真付きの資料をよく印刷する個人事業主
  • デザイン・クリエイティブ系のフリーランス

A3対応・高性能モデル「Canon iR C3222F」

A3サイズ対応かつ、業務用としても高性能な複合機を求める方におすすめなのが、Canon iR C3222Fです。中小規模オフィスや設計・建築・広告業など、A3資料や図面、プレゼン資料などを印刷・コピー・スキャンしたいニーズに最適です。

【主な特長】

  • A3対応で大判印刷に対応(コピー・スキャンもOK)
  • 充実した管理機能とセキュリティ対策
  • 長時間の業務使用にも耐える耐久性とスピード
  • 有線/無線LAN、USB接続などビジネス仕様に最適化

レーザー方式で、1枚あたりの印刷コストを抑えつつ、大量印刷にも強いタフな機種です。また、リース対応モデルでもあるため、長期的な運用を見据えて導入したい個人事業主にも支持されています。

【おすすめポイント】

  • A3サイズの資料を頻繁に扱う事業者
  • 中〜高価格帯でも高機能を求める方
  • 複数人での共用を想定した業務用にも対応可能なモデル

コンパクト重視なら「EPSON PX-S06」

自宅や小規模オフィスなど、設置スペースが限られている個人事業主に最適なのが、EPSONのPX-S06です。幅約30cm、重量わずか1.7kgと、バッグに入れて持ち運べるほどの超コンパクトサイズながら、しっかりした印刷性能と接続性を備えた1台です。

【主な特長】

  • 超小型・軽量でどこにでも設置可能
  • バッテリー搭載で外出先でも印刷OK(PX-S06W)
  • Wi-Fiダイレクト接続に対応
  • モバイルプリンターながら高精細な印刷品質

出張が多い業種や、複数拠点を移動しながら働く個人事業主にとっては、場所を選ばずに使える点が大きなメリットです。スマートフォンやノートPCから直接印刷できるので、紙ベースの業務が発生する場面で即応可能です。

【おすすめポイント】

  • フリーランスで外出先でも印刷が必要な方
  • スペースが限られるワンルームや在宅オフィス
  • 商談・展示会・イベント出展時の現場印刷用に

まとめとしては、個人事業主の働き方や業種によって、求める複合機の要件は大きく異なります。

  • コストを重視したいならCanon PIXUS TS3330
  • 文書印刷が中心ならbrother MFC-L3770CDW
  • 写真・チラシの印刷にこだわるならEPSON EW-M873T
  • A3対応の本格機能を求めるならCanon iR C3222F
  • コンパクト設計で設置自由度を高めたいならEPSON PX-S06

参考:開業時におススメプリンター4選

複合機は買うべき?リース・レンタルも検討しよう

複合機は買うべき?リース・レンタルも検討しよう

個人事業主が複合機(プリンター)を導入する際、「購入するのがいいのか、それともリースやレンタルを活用すべきか」と悩むケースも少なくありません。特に業務用レベルの複合機は価格も高く、数十万円〜百万円近くする機種もあるため、初期投資の大きさがネックになることも。

一方、月額で利用できるリース契約や、必要なときだけ使えるレンタルサービスを選べば、初期費用を抑えつつ高性能な複合機を導入できます。また、中古複合機の選択肢も近年注目されており、コストを抑えつつ業務効率を高めたい個人事業主にとって有力な選択肢となっています。

このセクションでは、複合機導入時に検討したい「買う」「借りる」「中古を選ぶ」のそれぞれの特徴や注意点を解説します。

リース契約のメリット・デメリット

リース契約とは、リース会社が所有する複合機を契約期間中(通常5年程度)貸し出し、毎月一定の料金を支払う契約形態です。主に業務用の高性能複合機が対象となり、スモールオフィスや士業事務所などで多く利用されています。

【メリット】

  • 初期費用を抑えられる:まとまった資金が不要で導入可能
  • 最新機種が使える:業務効率の高い高性能モデルを使える
  • 経費計上できる:リース料は原則として全額を損金処理可能
  • 保守サービスが付帯する:万一の故障時も対応がスムーズ

【デメリット】

  • 途中解約ができない:契約期間中の解約は原則不可
  • トータルコストは高くなる:長期間利用すると購入より割高に
  • 資産にならない:本体はリース会社の所有物となる

個人事業主にとって、初期費用を抑えて高機能機種を使えるのは魅力的ですが、長期契約の縛りがある点には注意が必要です。また、導入には与信審査があるため、開業直後や収益が不安定な事業者は通りにくい場合もあります。

中古複合機を導入する選択肢

中古複合機を導入する選択肢

「高性能な複合機がほしいけれどリースは契約が重いし、新品を買うのは高すぎる…」という個人事業主には、中古複合機の導入も選択肢のひとつです。複合機は業務用であっても耐久性が高く、メンテナンスさえしっかりしていれば、中古でも十分に現役で活躍する機種が多いのが特徴です。

【中古複合機の主なメリット】

  • 新品の半額〜1/3程度で導入可能
  • 高スペック機種を低予算で使える
  • 必要な機能だけに絞った機種を選びやすい

【注意点】

  • 販売店の信頼性が重要:整備や保証の有無を要確認
  • 使用年数や印刷枚数を確認する:内部劣化が進んでいる場合もある
  • 修理・交換パーツの供給状況を確認する

中古機の導入を検討する際は、「整備済み」「保証あり」「カウンター管理(印刷枚数管理)」などを提供している販売業者を選ぶことがポイントです。たとえば、コピー機専門の中古業者やオフィス機器販売店のオンラインストアでは、状態の良いモデルを安価に購入できます。

「導入コストを抑えつつ、本格的な複合機を使いたい」という個人事業主には、中古機の選択肢が意外とベストバランスになるかもしれません。

保守・メンテナンス体制も要チェック

複合機を導入するうえで意外と見落とされがちなのが、保守・メンテナンスの体制です。複合機は長く使う精密機器であり、紙詰まり・印字不良・接続不具合などのトラブルが起きやすい機器でもあります。こうしたトラブル時にどれだけ迅速に対応してもらえるかは、業務への影響を最小限に抑えるうえで非常に重要です。

購入・中古・リースいずれのパターンでも、以下の観点を確認しておくと安心です。

  • 保守契約があるか(カウンター保守/定額保守)
  • トラブル時の対応スピード(即日・翌営業日など)
  • 交換部品の在庫状況と費用
  • 電話・メール・訪問などのサポート体制
  • 定期点検の有無

たとえば、リース契約には多くの場合「カウンター保守契約」が含まれており、印刷枚数に応じて保守費用を支払うかわりに、トナー補充や部品交換・修理対応までカバーされます。こうした体制が整っていれば、業務中に不測のトラブルが起きてもすぐに復旧でき、事業への影響を最小限に抑えることが可能です。

一方、個人で購入した場合でも、メーカーの延長保証や保守オプションに加入できるケースもあるため、事前に導入予定の機種がどのようなサポートを受けられるかを確認しておきましょう。

まとめると、複合機の導入方法は「購入」「リース」「中古購入」「レンタル」など複数ありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。個人事業主としては、予算・利用頻度・求める機能・事業の成長段階を踏まえて、自分に最適な導入方法を選ぶことが成功の鍵となります。

参考:【2024年版】業務用にも使えるオススメ小型コピー機(複合機)厳選2機種!

よくある質問

よくある質問

Q. インクとトナーの違いは?

インクは液体タイプで、主にインクジェットプリンターに使用されます。一方トナーは粉末タイプで、レーザープリンターに使われます。インクは色の表現力に優れており、写真やチラシの印刷に向いていますが、乾燥による目詰まりや印刷スピードがやや遅い点がデメリットです。

対してトナーは耐水性・耐久性に優れ、印刷スピードが速く、大量印刷にも強いのが特徴です。個人事業主が契約書や請求書などを大量に印刷するならトナー(レーザープリンター)、写真やデザイン印刷が多いならインク(インクジェットプリンター)がおすすめです。

Q. 複合機はどこで購入すればいい?

複合機は以下のような場所で購入可能です。

  • 家電量販店(例:ビックカメラ、ヨドバシカメラ)
  • オンライン通販(例:Amazon、楽天、価格.com)
  • 専門業者・オフィス機器販売会社(業務用機種)
  • メーカー直販サイト(例:Canon、EPSONなど)

個人事業主向けの高性能複合機を探すなら、専門業者や中古販売業者、メーカー直販が安心です。家庭用モデルならネット通販でも十分対応可能ですが、業務用複合機の場合は、設置・保守・メンテナンスを含めたサポートの有無を確認して選ぶとよいでしょう。

Q. 月に何枚くらい印刷するなら複合機が必要?

目安として、月に100枚以上の印刷があるなら複合機の導入を検討すべきです。50〜100枚程度の印刷でも、スキャンやコピー、FAXなどの機能を頻繁に使う場合は複合機のほうが便利です。

とくに契約書、請求書、見積書など業務関連の書類を定期的に出力する場合は、家庭用プリンターでは処理能力やコストパフォーマンスに限界があります。逆に、月数十枚程度の印刷でスキャンもほとんど不要な場合は、安価なプリンターでも対応可能です。

Q. スマホからも印刷できる?

はい、多くの複合機はスマートフォンからの印刷に対応しています。Wi-Fi接続やBluetooth、アプリ連携に対応したモデルなら、スマホから直接印刷指示を出すことができます。

代表的な機能には以下があります。

  • AirPrint(Apple)
  • Google Cloud Print(※現在はサービス終了、代替アプリで対応)
  • 各メーカー専用アプリ(例:Canon PRINT、Epson Smart Panelなど)

クラウド経由でのデータ共有や、スマホで撮影した写真・書類の即時印刷など、スマホ対応機能は業務効率を高めるうえでも重要な要素です。

参考:レーザープリンターのおすすめ18選 複合機や家庭用のモデルを紹介

まとめ

まとめ

複合機(プリンター)は、個人事業主の業務を支える重要なツールです。請求書や契約書の印刷、書類のスキャン、FAXの送受信など、多岐にわたる業務を1台でカバーできるため、業務効率化とコスト管理の両面で大きなメリットがあります

選定にあたっては、「どれだけ印刷するのか」「どんな書類を扱うのか」「スペースや予算はどうか」といった自分の業務スタイルに合った複合機を選ぶことが何より大切です。さらに、購入だけでなく、リースや中古導入といった柔軟な選択肢も検討することで、より無理のない導入が可能になります。

この記事で紹介した5つのおすすめモデルや選び方のポイントを参考に、自分に最適な複合機を見つけて、日々の業務をよりスマートに進めてください

参考:個人事業主におすすめのプリンター7機種を比較!選び方も解説