個人事業主でも携帯の法人契約ができる？メリットや選ぶポイント、おすすめを解説
個人事業主でも、携帯電話を「法人契約」できることをご存じでしょうか？法人契約は、通話料の割引や請求書払い、複数回線の一括管理など、ビジネス利用に適した特典が多数あります。個人名義の契約よりも事業運営に便利な点が多く、業務効率の向上にもつながります。本記事では、個人事業主が携帯を法人契約する際のメリットや注意点、選び方のポイント、そしておすすめの携帯プランをわかりやすく解説します。
個人事業主でも携帯の法人契約はできる？基本を解説
個人事業主として事業を運営していると、業務用の携帯を導入すべきか悩むことがあるでしょう。そんなときに選択肢となるのが「法人契約による携帯電話の導入」です。
一見すると「法人」という言葉から、法人登記をしている企業でないと契約できないように思われがちですが、実は個人事業主でも条件を満たせば法人契約が可能です。
この章では、個人事業主が法人携帯を契約できるのか、どのような違いがあるのかをわかりやすく解説します。
法人契約とは？個人契約との違い
携帯電話の契約には「個人契約」と「法人契約」の2種類があります。個人契約は一般ユーザーが個人の名義で契約するもので、契約者本人が使用する前提です。一方、法人契約は法人や個人事業主が「業務用」として契約するもので、ビジネスに特化したプランやサービスが利用できるのが大きな特徴です。
主な違いは以下の通りです。
このように、法人契約にはビジネスに適したプランや支払い方法、サポート体制が整っており、事業を効率的に運営したい個人事業主にとっては非常に魅力的です。
また、法人契約の携帯は基本的に「法人名義」で管理されるため、電話番号や通信履歴の管理も統一しやすく、業務の分離やセキュリティ面でのメリットも大きくなります。
参考：個人事業主でも法人携帯・法人スマホの契約が可能！おすすめのキャリアを紹介！
「みなし法人」として契約できるケースとは
「法人契約」と聞くと、株式会社や合同会社など、法人格を持つ企業だけが対象のように感じますが、実際には「個人事業主」も条件を満たせば法人契約が可能です。これを「みなし法人」と呼ぶことがあります。
多くの通信キャリアでは、開業届を提出している個人事業主を「法人契約対象」とみなしてくれます。具体的には、下記のような書類が必要となります。
- 開業届（税務署に提出済みの控え）
- 屋号付きの銀行口座通帳（任意）
- 本人確認書類（免許証やマイナンバーカードなど）
これらを提出することで、ソフトバンク・au・ワイモバイルなどの大手キャリアはもちろん、一部の格安SIM（UQモバイル、BIGLOBEモバイルなど）でも法人契約が可能になります。
ただし、ドコモのように法人格を有する企業でないと法人契約ができないキャリアもあるため、契約を検討する際は事前に対応可否を確認することが重要です。
特に、青色申告をしていて一定の収入実績がある個人事業主は、審査の面でも有利に働く傾向があります。みなし法人という扱いでも、多くのメリットを受けられるのは大きな魅力といえるでしょう。
1回線からでも法人契約できる？
「法人契約」というと、何台もの携帯をまとめて契約する法人を想像しがちですが、個人事業主の場合は1回線からでも法人契約が可能です。これは非常に重要なポイントで、たとえ1人で事業を営んでいても、業務効率化や経費処理の観点から法人携帯の恩恵を受けられるということです。
大手キャリアをはじめ、多くの代理店では「1回線からOK」と明記しており、初期費用や月額料金も個人契約とほぼ変わらないか、むしろ法人向け割引により安くなるケースもあります。
たとえばソフトバンクやauの法人専用窓口では、1台からでも対応可能な法人プランを案内してくれます。また、法人専門の代理店を通すことで、独自の割引やオプションが追加されることもあり、1回線契約でも十分なメリットが享受できます。
さらに、電話番号の名義が個人とは別になるため、仕事用と私用を明確に分けたい方にとっては「個人事業主向けの法人契約携帯」は非常におすすめです。
参考：仕事とプライベートの電話を使い分ける方法とは？個人事業主におすすめの携帯を解説
法人契約にするメリット・デメリット
個人事業主が携帯電話を導入する際、「個人契約」と「法人契約」のどちらがよいのか迷う方も多いでしょう。特に業務利用を前提にする場合、法人契約は非常におすすめです。ただし、法人契約にはメリットだけでなくデメリットもあるため、事前に両面を理解しておくことが大切です。
この章では、法人契約の携帯を導入することで得られる具体的な利点と注意すべき点を詳しく解説します。
通信費のコスト削減と経費計上が可能
法人契約最大のメリットのひとつが「通信コストの削減」と「経費処理のしやすさ」です。個人事業主が携帯電話を法人名義で契約することで、ビジネス用の法人プランを利用できるようになり、通常の個人契約よりも安価で機能的なプランが選べます。
たとえば、ソフトバンクやauなど大手キャリアでは、法人契約限定の割引やオプションが豊富に用意されており、通話定額・データシェア・複数回線割引などが適用されることもあります。ワイモバイルやUQモバイルなどの格安キャリアも、個人事業主向けの法人プランを提供しており、毎月の携帯料金を大幅に抑えることが可能です。
さらに、法人契約にすることで「通信費」「端末代」「オプション料金」などをすべて事業経費として計上でき、確定申告の際の経理処理も非常にシンプルになります。個人契約の場合は、仕事とプライベートの利用割合を按分する必要がありますが、法人契約で業務専用として導入すれば、全額経費計上できる点は大きな利点です。
このように、コストを抑えつつ節税にもつながる法人契約の携帯は、個人事業主にとって非常におすすめの選択肢といえるでしょう。
仕事とプライベートを明確に分けられる
もうひとつの重要なメリットが、「仕事とプライベートの明確な分離」が実現できる点です。個人事業主として活動していると、どうしても私用のスマホをそのまま業務に使ってしまいがちですが、それには多くのリスクや不便が伴います。
たとえば、取引先からの電話が深夜や休日にも鳴ってしまったり、家族や友人とのプライベートな連絡と業務連絡が混在してしまったりするなど、生活と仕事の境界が曖昧になります。また、連絡先を業務で広く使うことになれば、プライバシーの観点からも不安が残ります。
法人契約によって仕事用の携帯を用意すれば、業務の時間帯にのみ対応する体制を築くことができ、着信拒否や応答設定も柔軟に管理できます。名刺やWebサイトなどにも「事業用の番号」を記載できるようになり、顧客との信頼構築にも寄与します。
特に050番号の取得やIP電話サービスと組み合わせれば、1台のスマートフォンで番号を切り替えながら使うことも可能です。仕事用の携帯番号を取得しておきたい個人事業主にとっては、法人契約を通じた導入が非常におすすめです。
情報漏洩やセキュリティリスクの軽減
法人契約の携帯電話は、セキュリティ対策にも優れています。個人契約の場合、基本的には自分一人で端末の管理やデータ保護を行う必要がありますが、法人契約では法人向けのセキュリティオプションを追加できる場合が多く、万が一のリスクにも備えやすくなります。
たとえば、以下のようなセキュリティ機能をオプションで追加できるキャリアや代理店があります。
- 紛失時の遠隔ロック・データ消去
- 業務用アプリの利用制限
- 通話・通信履歴の管理
- ウイルス・マルウェア対策
- モバイルデバイス管理（MDM）
これらの機能を活用することで、個人事業主でも大企業と同様の情報保護レベルを維持することが可能になります。特に、顧客情報や取引情報を扱う業種では、セキュリティ対策の強化は信頼性の向上にもつながります。
また、クラウド連携やデータ共有の安全性も高まり、業務効率の向上にも寄与します。セキュリティを重視する個人事業主には、法人契約の携帯導入をおすすめします。
参考：個人事業主の携帯は法人契約がおすすめ！メリット＆格安の導入方法
導入・運用コストや管理の手間が増える点に注意
一方で、法人契約の携帯にはデメリットも存在します。最も大きいのは、「初期費用や月額費用がかかること」と「管理の手間が増えること」です。
法人契約では、個人契約よりも高額なプランが用意されている場合もあり、特にオプションを多くつけるとコストがかさむ傾向があります。また、代理店によっては端末の導入に初期費用がかかることもあるため、見積もり段階での確認が欠かせません。
また、複数回線を導入する場合や、法人契約で複数端末を一括管理する場合には、以下のような手間が発生する可能性があります。
- 毎月の利用明細や請求の管理
- 契約内容やプランの見直し
- 紛失・故障時の対応手続き
- 業務利用ルールの社内整備（※従業員がいる場合）
個人事業主であっても、法人携帯の運用には「業務管理」という視点が求められるようになります。導入前には、コストと利便性のバランスをよく検討し、自分の業務スタイルに合っているかを判断しましょう。
また、契約先によっては解約手数料や違約金が発生するケースもあるため、「解約のしやすさ」や「最低利用期間」も比較ポイントとして押さえておくと安心です。
法人契約する際の必要書類と審査内容
個人事業主が携帯の法人契約を結ぶ際には、いくつかの書類提出と審査が必要です。「法人」という名称がつくため、ハードルが高く感じられるかもしれませんが、必要な書類や審査のポイントを理解しておけば、スムーズに契約を進められます。
ここでは、法人契約に必要な書類の一覧と、審査の内容・注意点、審査に通るための対策まで詳しく解説します。
契約に必要な書類一覧
個人事業主が携帯の法人契約を申し込む際には、以下のような書類が必要になります。契約先やキャリアによって多少異なりますが、一般的な必要書類は次の通りです。
- 開業届の控え（個人事業の開業・廃業等届出書）
税務署で提出し、受付印が押されたものを使用します。屋号が記載されていれば、よりスムーズに進むケースが多いです。 - 本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
契約者本人の身元を確認するために必要です。有効期限内であること、現住所と一致していることが求められます。 - 印鑑（認印または実印）
書面での契約がある場合は押印が求められることがあります。電子契約では不要の場合もあります。 - 支払方法に関する書類（クレジットカードや通帳など）
支払い方法の登録に必要です。法人名義の銀行口座があると信用度が上がる傾向にあります。 - 屋号付きの名刺や請求書、WebサイトのURLなど（任意）
実際に事業を行っていることの裏付けとして求められることがあります。事業実態がわかる資料を準備しておくと安心です。
上記の書類を事前に準備しておくことで、契約手続きをスムーズに進められます。
契約審査・分割審査・与信審査とは
携帯の法人契約では、以下3つの審査が一般的に行われます。それぞれの目的とポイントを押さえておきましょう。
- 契約審査
法人契約としての申込資格があるかどうか、提出書類に不備がないか、実際に事業を営んでいるかなどを確認されます。開業届や名刺などが正しく整っていれば、個人事業主でも通過しやすい審査です。 - 分割審査（端末代の分割払いを希望する場合）
スマートフォン端末などを分割で購入したい場合に行われる審査です。過去のローンや携帯料金の支払い履歴など、信用情報がチェックされます。携帯料金の延滞などがあると審査に影響することがあります。 - 与信審査（支払能力の確認）
毎月の利用料を継続的に支払えるかを確認するための審査です。収入状況や開業年数、過去の支払い履歴などが審査基準になります。青色申告を行っており一定の売上がある場合、信用が高まる要素になります。
個人事業主は会社員とは異なり、定期収入の証明が難しいため、与信審査で不利になる場合もありますが、実績や開業期間、取引履歴などを提示することでカバーすることができます。
審査に通らないケースとその対策
法人契約を希望しても、審査に落ちてしまうケースがあります。よくある原因とその対策を以下にまとめます。
主な審査落ちの原因：
- 開業届が未提出、または控えがない
- 住所不一致・書類不備（本人確認書類など）
- 過去に携帯料金やローンの延滞歴がある
- 支払い能力が不安視される（収入証明が乏しい）
- 開業直後で実績が乏しい
対策として有効なポイント
- 開業届は必ず税務署で提出し、控えを保管する
受付印のある控えが必要です。提出が済んでいない場合は、事前に済ませておきましょう。 - 事業の実態を証明できる資料を用意する
名刺、Webサイト、SNS、請求書、業務委託契約書などが有効です。 - 支払い履歴や信用情報をクリーンに保つ
携帯料金の支払い遅延があると分割審査で不利になります。普段から信用スコアを意識した行動を心がけましょう。 - 端末を一括購入し、分割審査を回避する
分割審査に不安がある場合は、本体代金を一括で支払うことで、審査の通過率を高めることができます。 - 法人契約に強い代理店を利用する
ソフトバンクやワイモバイルなど、法人契約に精通した代理店では、審査対策や書類準備のアドバイスも受けられます。
参考：個人事業主のスマホは法人契約でお得に！メリット・方法・おすすめプランを徹底解説
法人携帯の契約の流れ
個人事業主が携帯を法人契約で導入したいと考えたとき、「どうやって契約すればいいのか分からない」という方も少なくありません。法人契約という言葉はやや堅苦しく感じますが、実際の流れはシンプルで、多くの代理店やキャリアが個人事業主向けに丁寧なサポート体制を整えています。
ここでは、個人事業主が法人携帯を契約する際の一般的なステップを3段階に分けて解説します。
ステップ1：代理店やキャリアに相談・見積取得
まず最初に行うべきは、「どのキャリア・代理店で契約するか」を決めることです。ソフトバンク、au、ワイモバイル、楽天モバイルなど、各キャリアが法人携帯のプランを提供しており、個人事業主でも1回線から契約可能です。
特に、法人向け契約に特化した正規代理店は、個人事業主におすすめです。というのも、法人専用プランの提案や、審査通過のサポート、キャンペーン適用などを丁寧に対応してくれるため、初めて法人携帯を契約する方でも安心して相談できます。
また、この段階では事業内容や用途に応じて、最適なプラン・端末構成の見積もりを取ることが可能です。以下のような項目について、あらかじめ整理しておくとスムーズに進みます。
- 利用予定回線数（1台からOK）
- 通信量や通話頻度の目安
- 端末の希望（iPhone、Android、ガラケーなど）
- 希望の支払方法（請求書払い、クレジットカードなど）
- オプションの有無（かけ放題、MDM、050番号など）
複数社から相見積もりを取ることで、費用を抑えながら最適な法人携帯を選べます。
ステップ2：必要書類を提出し審査へ
見積内容に納得したら、次は申込みと必要書類の提出に進みます。前の章で解説したように、個人事業主が法人契約する場合には、以下の書類を提出するのが一般的です。
- 開業届の控え（税務署受付印付き）
- 本人確認書類（運転免許証など）
- 支払い方法に関する情報（口座情報、クレカなど）
- 屋号入りの名刺や請求書（任意）
提出された書類をもとに、キャリア側で契約審査が行われます。特に端末代を分割払いにする場合は「分割審査」が実施されるため、信用情報に不安がある方は一括払いも視野に入れておくと良いでしょう。
審査期間は数日程度が一般的で、内容に不備がなければスムーズに通過するケースが大半です。法人契約に強い代理店を利用すれば、審査時の書類チェックや事前相談にも対応してくれます。
ステップ3：契約手続きと端末・SIMの受け取り
審査が通ったら、いよいよ契約の締結です。契約書に署名・押印するか、オンライン上で同意することで正式に契約が完了します。
その後、希望した携帯端末やSIMカードが郵送または店舗受け取りで提供され、すぐに利用を開始することができます。代理店を利用した場合、多くは訪問または郵送による納品となり、設定や初期登録までサポートしてくれるところもあります。
なお、端末の初期設定やアプリ導入、業務用に適したオプションの設定は、開通と同時に済ませておくとスムーズです。たとえば050番号アプリや着信振り分け、ビジネスチャットなど、業務用に便利な機能も合わせて導入しておくと、仕事とプライベートの使い分けがさらにしやすくなります。
法人携帯を選ぶときのポイント
法人携帯を導入する際、どの携帯を選ぶかは事業の効率やコストに大きな影響を与えます。個人事業主にとって、携帯の法人契約はただの通信手段ではなく、信頼性や経費管理、セキュリティ強化のための重要なツールです。とはいえ、数多くのプランや端末が存在するため、選定時には慎重な判断が求められます。
この章では、個人事業主が法人携帯を選ぶ際に押さえておくべき3つの主要ポイントについて解説します。
初期費用・月額料金・通信プラン
まず確認したいのは、「費用とプラン内容」です。個人事業主として限られた予算の中で事業を運営するには、初期費用・月額料金のバランスを見極めることが欠かせません。
初期費用のチェックポイント
- 端末代（機種によっては5,000円〜10万円以上）
- 契約事務手数料（無料〜3,300円が一般的）
- SIMカード発行手数料（数百円程度）
格安SIMや法人向けプランでは、端末込みで契約しても初期費用を抑えられる場合があります。中古スマホやSIMフリーモデルを活用すれば、さらに安価に導入することも可能です。
月額料金と通信プランの選び方 法人携帯のプランには、以下のような選択肢があります。
携帯料金を毎月確実に経費として落としたい個人事業主にとって、法人プランは経費精算のしやすさが魅力です。通信量に見合ったプランを選べば、無駄なく効率的に利用できます。
また、複数回線契約を検討している場合は「シェアプラン」や「グループ割」など、法人限定の割引サービスが適用されることもあるため、複数年でのコスト計算も行うとよいでしょう。
参考：個人事業主・フリーランスにおすすめの電話番号取得方法とは？
スマホかガラケーか、iPhoneかAndroidか
次に重要なのが「端末の選定」です。スマートフォン（スマホ）にするか、従来型携帯電話（ガラケー）にするか。さらに、スマホを選ぶ場合はiPhoneかAndroidかという選択肢もあります。使用目的と業務スタイルに合わせて、最適な端末を選びましょう。
スマホがおすすめなケース
- メールやSNS、クラウドアプリを日常的に使う
- 写真や動画を撮って送る機会が多い
- オンライン会議やチャットツールを導入している
ガラケーがおすすめなケース
- 通話が中心の利用（営業・現場系）
- 操作がシンプルで電池が長持ちする端末がほしい
- 初期費用や月額コストを最小限に抑えたい
iPhoneとAndroidの比較ポイント
たとえば、デザインやマーケティング系の個人事業主であれば、写真や動画を扱いやすくSNSとの連携が強いiPhoneが使いやすいでしょう。一方、費用を抑えたい方やGoogleサービスを中心に使う方には、Androidが適しています。
また、法人契約では「端末レンタル」や「中古端末の導入」が選べることもあり、予算に合わせた柔軟な端末選びが可能です。
オプション・保証・アフターサポート
法人携帯を選ぶ際には、「契約後のサポート体制」や「オプションの有無」も見逃せません。ビジネス利用では、万が一のトラブルに備える体制が整っているかどうかが、安定した運用のカギとなります。
おすすめのオプション・サービス例
- かけ放題オプション：1回5分以内無料、24時間通話無料など
- データ繰越：余った通信量を翌月に持ち越せる
- 端末補償・保険：水没・破損・盗難などへの対応
- 050番号・転送サービス：ビジネス用番号として使い分け可能
- モバイルデバイス管理（MDM）：遠隔での端末管理が可能
こうしたオプションがあることで、業務効率や顧客対応の質が向上します。特に050番号アプリを導入すれば、1台のスマホで私用と業務を分けられるため、個人事業主にとっては非常に便利です。
アフターサポート体制のチェックポイント
- 法人専用窓口の有無
- 故障・紛失時の対応スピード
- 訪問サポートの可否
- 契約内容の見直しやプラン変更の柔軟さ
個人契約では得られない法人専用のアフターサポートを活用することで、トラブル発生時にも安心して対応できます。特に、日中忙しくて店舗に行けない方には、電話・チャット対応が充実しているキャリアや代理店が非常におすすめです。
参考：法人携帯向け格安SIMのおすすめ人気ランキング【2025年】
個人事業主におすすめの法人携帯・格安プラン
個人事業主が携帯を法人契約で導入する際、最も悩ましいのが「どのキャリア・プランを選ぶか」という点です。大手キャリアの安心感を取るか、格安SIMでコストを徹底的に抑えるか、それぞれにメリットがあります。
この章では、個人事業主におすすめの法人携帯プランとして、大手キャリア（ソフトバンク・au・ワイモバイル）、中堅キャリア（楽天モバイル・UQモバイル・イオンモバイル）、さらにコスパ重視の方に向けた法人向け格安SIM5選を紹介します。
ソフトバンク・au・ワイモバイルの法人プラン
ソフトバンク法人携帯は、専用のビジネスプランが豊富に用意されており、安定した通信品質と手厚いサポートが魅力です。個人事業主でも「みなし法人」として1回線から契約でき、以下のような法人向けプランが選べます。
- メリハリ無制限＋（法人専用）
月額7,238円でデータ無制限＋かけ放題の構成。テザリングや動画閲覧が多い業種におすすめ。 - 法人携帯スマホコム（代理店経由）
法人契約限定の割引プランを提供。導入・審査サポートがあり、初めての法人契約に適しています。
au法人契約もソフトバンク同様、全国エリア対応・安定通信が魅力。以下のプランが人気です。
- 使い放題MAX 5G／4G（法人版）
高速通信＋かけ放題。クラウドサービス利用やオンライン会議が多い個人事業主におすすめ。 - スマホミニプラン（小容量向け）
月3GB以下の低使用者向け。月額2,000円台で導入できる手頃な法人携帯。
ワイモバイルは、ソフトバンクのサブブランドでありながら法人対応が充実している点が特徴。シンプルなプラン構成と料金の安さで、コスト重視の個人事業主に人気です。
- シンプル2 S／M／Lプラン
S：3GB、M：15GB、L：25GB。月額1,078円〜の低価格で契約可能。050番号利用や小規模事業者におすすめ。
ワイモバイルは「Web契約→SIM発送→すぐ利用可能」というスピーディーな導入も魅力。サポート体制もしっかりしており、法人契約でも安心感があります。
楽天モバイル・UQモバイル・イオンモバイル
コストと機能のバランスを取りたい個人事業主には、中堅キャリアの法人プランも選択肢に入ります。特に楽天モバイルは、1回線から法人契約が可能で、使った分だけ課金される「段階制プラン」が特長です。
- Rakuten最強プラン ビジネス
月額1,078円〜3,278円（無制限）。テザリング無料・海外ローミングも対応。コストを抑えたい業種やフリーランスにおすすめ。 - 管理画面による利用状況の可視化
法人専用管理ポータルで回線の使用状況や請求状況を一括確認可能。従業員を複数抱える個人事業主にも便利。
UQモバイルはauのサブブランドで、通信品質は大手キャリア並み。小容量プランを中心に、店舗契約やオンライン契約にも対応しています。
- スマホプラン S/M/L（法人対応）
低容量・中容量でのデータ利用がメインの個人事業主向け。通話オプションや端末補償もセット可能。
イオンモバイルは店舗でも対応可能な数少ない格安キャリアで、個人事業主にも親しまれています。
- 法人契約対応の音声SIMプラン
1GB〜50GBまで柔軟に選べる構成。法人契約でも中古端末やレンタルサービスに対応しており、導入時の初期費用を抑えたい方におすすめ。
特に、店頭サポート付きの契約が可能な点は「ITが苦手」という個人事業主にとって大きな安心材料となります。
法人向け格安SIMおすすめ5選
さらに、徹底的に携帯料金を抑えたい個人事業主には、法人向け格安SIMが非常におすすめです。近年では法人契約に対応する格安SIMも増えており、下記の5社はコストパフォーマンスとサービス内容の両面で高く評価されています。
- BIGLOBEモバイル（ビッグローブ）
PTAや任意団体でも契約実績あり。音声通話付きプランが月額1,078円〜。動画視聴・SNS利用時の「エンタメフリー・オプション」が人気。 - mineo（マイネオ）
ドコモ・au・ソフトバンク回線に対応。法人契約も柔軟で、1回線から導入可。複数回線での利用にも向いており、テザリング利用者にも好評。 - OCNモバイルONE for Business
NTTコミュニケーションズ運営で法人向け管理が強力。Webでの一括管理ができ、1回線ごとの利用状況も簡単に把握可能。 - IIJmio（インターネットイニシアティブ）
法人契約に特化した管理機能あり。セキュリティ設定、接続制限機能も充実。IT業界やテック系個人事業主におすすめ。 - H.I.S.モバイル for Biz
高音質通話と低価格が特長。法人契約でも1GB 550円〜、かけ放題オプションも用意。リモート対応事業者に人気。
これらの格安SIMは、個人事業主でも必要書類を提出すれば簡単に契約でき、業務用としても十分に機能します。支払方法に口座振替や請求書対応がある点もポイントです。
参考：個人事業主はスマホの法人契約を検討しよう！メリットや審査内容について解説
法人携帯をお得に契約する方法
個人事業主が法人携帯を導入する際、少し工夫をするだけで毎月の通信費を大きく削減できます。特に、1人で事業を行っている個人事業主にとって、携帯の固定費は経費の中でも見直し効果が大きい項目です。
ここでは、法人契約を検討する際に知っておくべき「お得に契約するための3つの方法」を紹介します。これから携帯を法人契約する予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。
法人契約専門の代理店を活用する
まず最初におすすめしたいのが、「法人契約専門の代理店を通じて契約する」ことです。携帯キャリアの直営店やオンラインショップでも法人契約は可能ですが、代理店を利用することで以下のようなメリットがあります。
- 通常よりも割安な代理店限定プランを案内してもらえる
- 審査に通るための書類準備やサポートを受けられる
- 開業直後でも契約可能なみなし法人向け対応が充実している
- 電話・メール・訪問でのサポートが手厚い
特に法人携帯初心者の個人事業主にとって、専任スタッフが契約手続きを一からサポートしてくれるのは安心感があります。
たとえば、ソフトバンクの正規代理店「法人携帯スマホコム」や、「OFFICE110」などは、個人事業主の契約実績が豊富で、初回相談から見積もり、契約後のフォローまでを一貫して対応してくれます。
また、複数キャリアのプランを横断的に比較できる代理店もあるため、「どの携帯プランが一番お得か」を客観的に判断しやすい点もポイントです。
相見積もりを取ってプランを比較
2つ目のポイントは、「相見積もりを取って各社の料金プランを比較すること」です。個人事業主が携帯を法人契約する場合、プランによっては数千円単位で月額コストに差が出ることもあります。
特に以下のような条件によって、料金や割引の適用範囲が変わってくるため、複数社から見積もりを取るのは非常に効果的です。
- 通話が多いか、データ通信が多いか
- 契約回線数（1回線か複数か）
- 契約期間や違約金の有無
- オプションや端末補償の内容
たとえば、ソフトバンクの「メリハリ無制限＋」と、楽天モバイルの「最強プランビジネス」では、月額料金や提供サービス、データ容量、オプションの充実度が異なります。どちらが自分の業務に適しているかは、利用スタイル次第です。
さらに、格安SIM業者（BIGLOBEモバイル、mineo、OCNモバイルONEなど）とも比較することで、数百円単位の差額が年間で1万円以上のコスト削減につながることもあります。
法人契約専門サイトや一括見積もりサービスを活用すれば、短時間で複数社の提案を比較できるため、導入の手間も軽減されます。慎重にプランを選ぶことが、長期的に「お得な携帯運用」につながります。
本体価格の安い端末・SIMフリー端末を選ぶ
3つ目の方法は、「端末選びでコストを抑える」ことです。携帯の法人契約では、通信プランだけでなく端末費用も意外と大きなコストになります。したがって、端末選びを工夫することで、初期費用を大幅に削減できます。
おすすめの方法は以下の通りです。
- 本体価格が安い端末を選ぶ
たとえば「AQUOS wish」や「OPPO Aシリーズ」などは3万円前後で購入でき、ビジネス用途にも十分な性能を備えています。 - 中古スマホや型落ちモデルを検討する
最新機種でなくても問題ない業務であれば、型落ちモデルを選ぶことで5,000円〜1万円以上のコストダウンが可能です。 - SIMフリー端末を活用する
SIMフリーのスマホを使えば、好きな格安SIMを選んで契約できるため、自由度が高くなります。端末持ち込み（BYOD）対応のキャリアであれば、端末代をゼロにすることもできます。
また、代理店によっては「端末0円キャンペーン」や「複数台導入割引」が用意されている場合もあります。事前にキャンペーン情報をチェックしておくのも、賢く導入するためのポイントです。
なお、事業用として使用する端末は経費計上が可能なため、減価償却や消耗品費の区分を意識しながら、コストと機能のバランスが良い機種を選ぶのがおすすめです。
参考：個人事業主の電話、分けるべき？働き方に合ったおすすめの選択肢を解説
よくある質問
法人携帯の導入を検討している個人事業主の方から、よく寄せられる疑問について解説します。契約前の不安を解消し、安心して法人携帯を導入するための参考にしてください。
Q. 個人契約から法人契約に変更できる？
はい、可能です。ただし、キャリアによって手続き方法や必要書類が異なります。
たとえばソフトバンクやワイモバイルなどでは、現在の個人契約を一旦解約し、法人契約として新規契約を結ぶ形が一般的です。その際、電話番号を引き継ぎたい場合は「名義変更＋契約種別変更」という形で手続きが行われます。
この変更には以下のような書類が必要です。
- 個人事業主であることを証明する書類（開業届など）
- 本人確認書類
- 屋号付きの名刺や請求書（任意）
なお、キャリアによっては「法人名義での番号移行ができない」場合や、事務手数料が発生するケースもあります。事前にキャリアや代理店に相談して、スムーズな変更方法を確認することをおすすめします。
Q. 個人携帯2台目を経費化するのはアリ？
はい、個人事業主が2台目の携帯を業務用として利用している場合、その携帯にかかる通信費や端末代は経費として計上できます。
ただし、「私用」との区別が明確であることが前提です。1台目がプライベート用、2台目が業務専用であることを明確にし、帳簿にもその旨を記録しておくとよいでしょう。
ポイントとしては以下の点が挙げられます。
- 通信費は「通信費」、端末代は「消耗品費（10万円未満）」または「減価償却資産（10万円以上）」で処理
- 領収書や明細を保管
- 家事按分が不要な形（完全な業務用）にすると処理が簡単
より確実に経費化したい場合や税務調査への備えとして、法人契約の携帯を導入する方が望ましいという考え方もあります。節税と管理効率を両立させたい個人事業主には、法人携帯の導入がおすすめです。
Q. SIMだけ契約して手持ちのスマホを使える？
はい、多くのキャリアや格安SIMで「SIMのみ契約」は可能です。手持ちのスマートフォンがSIMフリー、または契約先の回線に対応している場合、そのまま法人契約用のSIMを挿して使うことができます。
SIMだけ契約するメリットは以下の通りです。
- 端末代がかからず初期費用を抑えられる
- 機種選びの自由度が高い
- 契約後すぐに開通・運用が可能
たとえば楽天モバイルやIIJmioなどは、法人契約でもSIM単体の申し込みが可能で、1回線から契約できます。また、SIMサイズ（nano・microなど）や対応バンドに注意しながら端末を選べば、機種変更のたびにプランを見直す必要もありません。
手軽に法人携帯を始めたい個人事業主にとって、SIMのみ契約は非常におすすめの選択肢です。
参考：個人事業主でも簡単！法人携帯契約でスマホ料金を大幅カットする方法
まとめ：個人事業主も法人携帯を活用して効率的な運用を
個人事業主が携帯を法人契約で導入することで、通信費の削減・経費処理の効率化・業務と私生活の明確な分離といった多くのメリットを享受できます。特に、法人プランならではの割引やサポート、オプション機能は、日々の業務を支える強力なツールとなるでしょう。
導入時は、費用だけでなくサポート体制やプランの柔軟性、端末の選択肢にも注目し、自分のビジネススタイルに合った携帯を選ぶことが重要です。また、法人契約専門の代理店を活用することで、初めての契約でもスムーズかつお得に進めることができます。
今後ますますモバイルでの業務が主流になる中、個人事業主こそ法人携帯を賢く使いこなすことが成功の鍵となるでしょう。効率的で安心できる通信環境を整える第一歩として、法人携帯の導入を前向きに検討してみてください。