個人事業主向けの審査の甘いクレジットカード10選|審査のポイントや対策も解説

個人事業主としてクレジットカードを作ろうとしても、「審査に通るか不安…」と感じる方は少なくありません。特に開業間もない時期や、収入が不安定な場合は審査が厳しく感じられることも。そんなときに役立つのが、比較的審査のハードルが低く、事業用にも使いやすいクレジットカードです。
本記事では、個人事業主におすすめの審査が甘いクレジットカード10選を紹介し、あわせて審査に通りやすくするためのポイントや対策もわかりやすく解説します。
審査が不安な個人事業主でも作りやすいクレジットカードとは?

個人事業主にとってのクレジットカードの重要性
個人事業主として事業を営む上で、クレジットカードは「経費管理」「キャッシュフローの調整」「信用力の向上」といった複数の観点から非常に重要なツールです。例えば、仕入れや出張、サブスクリプション費用の決済をクレジットカードに集約すれば、支出の見える化と帳簿管理の簡素化を実現できます。また、ポイント還元や付帯保険といったビジネスカード独自の特典も、事業運営におけるコスト削減に役立ちます。
さらに、個人事業主としての信用を築くうえでも、クレジットカードの適切な利用は有効です。しっかりと利用実績(クレジットヒストリー)を積み重ねることで、将来的な融資や法人化の際の与信評価にも好影響を与える可能性があります。
しかし、問題は「審査の壁」です。会社員に比べて収入の安定性や証明の難しさから、個人事業主はクレジットカードの審査で不利とされがちです。特に開業直後の事業主にとっては、審査に通るかどうかが大きなハードルとなります。
審査が「甘い」とされるカードの共通点
「審査が甘いクレジットカード」とは、厳密には“審査通過のハードルが比較的低い”カードを指します。カード会社によって審査基準は異なりますが、以下のような特徴を持つクレジットカードは、個人事業主でも比較的作りやすいとされています。
- 申込時に決算書や登記簿謄本などの提出が不要
- 本人確認書類と口座情報のみで申込可能
- 開業届や青色申告承認申請書の提出だけでOK
- キャッシング枠を設定しなければ審査が緩和される場合がある
- 収入証明の提出が不要、または任意である
- カードランクが一般(スタンダード)である
また、カードの申込画面で「職業欄に“個人事業主”の選択肢がある」ことも、事業主向けに対応している柔軟な姿勢を示す一つの指標です。
中には「設立1年未満」「売上が不安定」でも審査通過したという事例もあり、各種調査(例:モバリンクインフィニティ・ZUUオンライン)でも、実際の審査通過者の体験談が多数紹介されています。
特に「事業収入を証明する書類がなくてもOK」というカードは、開業初期の個人事業主にとって大きな味方です。
一般カード・流通系カード・信販系カードが狙い目

クレジットカードの発行元には、主に以下の4つのカテゴリがあります。
- 銀行系(例:三井住友カード、MUFGカードなど)
- 流通系(例:楽天カード、イオンカードなど)
- 信販系(例:オリコ、ライフカードなど)
- 消費者金融系(例:ACマスターカードなど)
このうち、審査が比較的“甘い”とされるのが【流通系】【信販系】【消費者金融系】の3つです。以下にそれぞれの特徴を紹介します。
流通系クレジットカード(楽天・イオンなど)
小売企業が発行するカードで、決済履歴や購買行動に基づいたスコアリングを活用しており、銀行系ほど厳しい財務チェックを行いません。楽天ビジネスカードやイオンカードは、事業用とプライベート用を分けやすく、2枚持ちもしやすい点がメリットです。
信販系クレジットカード(ライフカード・オリコなど)
収入証明が不要なことが多く、本人確認書類と銀行口座情報だけで審査が完了することもあります。中でも「ライフカードビジネスライトプラス」は、開業直後でも発行可能な数少ないビジネスカードです。
消費者金融系クレジットカード(ACマスターカードなど)
カードローンと親和性の高い審査フローを採用しているため、現在の返済能力を重視する傾向があります。過去にクレジットカードの審査に落ちた方でも、通過実績があるとされており、ある意味で“最後の砦”として活用できます。
一方、銀行系カードは高いステータス性や特典がある反面、信用情報や収入証明へのハードルが高く、個人事業主にとってはやや審査が厳しい傾向にあります。初めてクレジットカードを作成する場合や、過去に審査落ちを経験している方は、まずは流通系や信販系からの申請がおすすめです。
参考:個人事業主向けの審査が甘いクレジットカードは?おすすめカード4選も紹介
個人事業主が審査で見られる主なポイント

個人事業主がクレジットカードを申し込む際、審査でチェックされるポイントは主に「信用情報」「事業の安定性」「申込情報の整合性と妥当性」の3つです。会社員とは異なり、事業収入が不安定なケースも多いため、個人事業主の審査はやや慎重に行われます。とはいえ、ポイントをおさえて対策すれば、審査通過の可能性は十分にあります。
ここでは、個人事業主がクレジットカードの審査でどのような点を見られているのか、詳しく解説します。
信用情報:過去の延滞やローン履歴
クレジットカードの審査において最も重視されるのが「信用情報」です。信用情報とは、クレジットカードやローンなどの契約内容、返済履歴、残高、延滞の有無といった個人の金融履歴を示す情報です。
カード会社は、申込者がカードを正常に利用・返済できるかを判断するために、信用情報機関(CIC・JICC・KSC)からデータを照会します。個人事業主であっても、審査対象は事業そのものではなく“申込者本人”の個人信用情報です。
以下のような履歴があると、審査に通過しにくくなります。
- 過去にクレジットカードやローンで延滞歴がある
- 強制解約や債務整理の履歴がある(いわゆるブラックリスト)
- 複数の借入先から多額の借入をしている
- 直近6ヶ月以内に複数のカードに申し込んでいる(申込ブラック)
逆に、クレジットカードやローンをこれまで一度も利用しておらず、信用情報に何も記録がない場合も注意が必要です。この状態は「スーパーホワイト」と呼ばれ、カード会社にとってはリスク判断の材料がないため、審査に通りにくくなるケースもあります。
信用情報は、申請者の“過去の信用行動”の蓄積です。個人事業主であっても、返済実績を重ねていれば、十分な信用評価が得られます。
事業の安定性:開業年数・確定申告の有無
個人事業主のクレジットカード審査では、事業の継続性や安定性も大きな判断材料となります。たとえ信用情報が良好であっても、事業が始まったばかりで収入の裏付けがないと、審査通過は難しくなる場合があります。
とくに見られるのが以下のポイントです。
- 開業からの年数(1年以上が望ましい)
- 確定申告を行っているか(青色申告なら尚良し)
- 屋号付き口座や事業用ホームページの有無
- 売上・利益が安定しているか(自己申告ベースでも評価材料になる)
開業直後の個人事業主でも、開業届を提出済みであること、Webサイトに事業内容を記載していること、一定の取引実績があることなど、事業実態が確認できる情報を用意すれば、審査に好影響を与える可能性があります。
確定申告書や開業届は「事業をしている証明」として非常に有効です。とくに青色申告承認申請書を提出している場合は、帳簿の整備や経営管理をしっかり行っている証として評価される傾向があります。
申込内容と限度額の妥当性

クレジットカードの審査では、申込者が記入した情報そのものの正確性や整合性も重視されます。特に、申請時の希望限度額が高すぎると「返済能力に見合わない」と判断され、審査に通りにくくなるリスクがあります。
審査を通過しやすくするには、以下の点に注意しましょう。
- 限度額は控えめに設定する(10〜30万円程度が目安)
- キャッシング枠は「0円」に設定する(リスク評価を避けるため)
- 申込情報はすべて正確に記入し、虚偽がないようにする
- 任意項目もできる限り入力する(情報量が多いほど審査しやすくなる)
また、登録する電話番号は固定電話があると有利とされています。携帯電話番号だけでは事業実態の証明が難しくなるため、可能であれば050番号やIP電話でもよいので、固定回線を用意するのが望ましいです。
カード会社によっては、提出書類なしで審査が完結するケースもありますが、その場合でも「入力内容の整合性」は厳しくチェックされています。少しでも不自然な点があると、自動審査で落ちる可能性もあるため、慎重に申請情報を記入しましょう。
このように、個人事業主がクレジットカードの審査を通過するには「信用情報の健全性」「事業の安定性」「申請内容の妥当性」の3点がカギとなります。逆に言えば、これらのポイントを意識して整えておけば、審査が“甘い”クレジットカードであれば高い確率で通過が期待できるでしょう。
参考:個人事業主がクレジットカード審査に落ちる理由は?審査通過のコツを紹介
審査通過率を高める5つのコツ

個人事業主がクレジットカードを申し込む際、多くの人が「審査に通るか不安」と感じています。とくに開業直後や収入が不安定な時期には、カード会社からの評価を得づらく、審査に落ちてしまうケースも少なくありません。
しかし、いくつかのポイントを押さえるだけで、審査通過率を大きく高めることが可能です。この章では、個人事業主がクレジットカードの審査を通過するために実践すべき「5つのコツ」を解説します。
開業届や確定申告書を提出する
まず第一に重要なのが、「開業届」や「確定申告書」などの書類を準備しておくことです。個人事業主がクレジットカードの審査に申し込む場合、法人と異なり登記簿謄本や決算書は不要ですが、その代わりに「事業を行っている証拠」を提示する必要があります。
具体的には以下の書類が審査時に有効です。
- 開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)
- 青色申告承認申請書
- 確定申告書の控え(直近1年分)
- 所得税の納税証明書(その1またはその2)
これらは提出が必須でないケースもありますが、自主的に提出できると「信用度の高い個人事業主」として評価されやすくなります。とくに青色申告をしている場合は、帳簿の整備や収支の透明性があるとみなされ、加点要素となります。
開業届は開業時に税務署へ提出する書類ですが、これを持っていないと“本当に事業をしているのか?”と疑問を持たれてしまいます。まだ開業届を提出していない場合は、まずその手続きから始めましょう。
限度額は必要最低限で申請する
クレジットカードの審査では、「希望利用限度額」も重要な判断材料です。個人事業主であっても、初回の申し込み時に高額な限度額を希望してしまうと、「返済能力に見合っていない」と判断されて審査落ちするリスクが高まります。
一般的には、個人事業主が初めて事業用クレジットカードを作る際には、10〜30万円程度の限度額で申請するのが無難です。限度額が低いほどカード会社にとってのリスクが小さくなり、審査を通過しやすくなります。
また、ある程度の利用実績を積み重ねた後には、利用限度額の増枠申請が可能になるケースも多いため、最初から高い金額を狙う必要はありません。むしろ、実績を積んだうえでの増枠の方が、信用評価の向上にもつながります。
固定電話・Webサイトなど「信用情報」を整える
個人事業主にとって、事業の信頼性を示す手段として有効なのが「外部から見える情報の整備」です。これは信用情報機関が記録しているデータとは異なりますが、申請時にカード会社が審査資料として参考にすることがあります。
以下のような対策を講じることで、「事業としての実態がある」と判断され、審査にプラスに働く可能性があります。
- 050や固定電話番号を設置し、申請時に記載する
携帯電話のみでは個人利用とみなされやすく、審査に不利な場合があります。 - Webサイトを作成して事業内容や実績を記載する
無料のサービスでも構わないので、事業用のランディングページを設けておくと、事業の実体が視覚的に伝わります。 - 屋号付きの銀行口座を用意する
事業専用口座の存在も、カード会社が「きちんとした事業体である」と評価する要素の一つです。
これらは形式的な対策に見えるかもしれませんが、カード会社は「返済能力」だけでなく「申請者の信頼性」や「継続的な利用の見込み」も加味して判断しています。小さな工夫の積み重ねが、結果として審査通過につながります。
直近6ヶ月は他カード申込みを控える

信用情報において、直近で複数のカードに申し込んでいる履歴があると「申込ブラック」と呼ばれ、審査に不利になります。具体的には、6ヶ月以内に3件以上のクレジットカードやローンに申し込んでいると、カード会社は「資金繰りに困っているのでは?」と判断しやすくなります。
実際、CICなどの信用情報機関では、申込履歴も6ヶ月間保持されるため、どのカード会社にいつ申し込んだかはすべて記録されています。
審査通過率を高めたいなら、一度に複数のクレジットカードへ申し込むのは避け、1社に絞って確実に審査を通すようにしましょう。仮に審査に落ちた場合でも、最低でも半年は期間を空けてから次の申込みを行うのが理想的です。
キャッシング枠は0円で申し込む
クレジットカードの申込みフォームには、「ショッピング枠」と「キャッシング枠」の希望額を入力する欄があります。このうち、キャッシング枠を0円に設定することで、審査の通過率を高めることができます。
なぜなら、キャッシングは「借金」と同じ扱いになるため、カード会社はより厳しく返済能力を評価する必要があるからです。キャッシング枠を希望した場合、以下のような影響があります。
- 収入証明書の提出が求められる場合がある
- 他社の借入と合わせた「総量規制」の影響を受ける
- リスクが高い顧客と見なされやすくなる
これに対して、ショッピング枠のみを申請し、キャッシング枠を「0円」と設定することで、カード会社にとっての審査負担が軽減されます。その結果、審査を通過しやすくなるのです。
とくに事業用クレジットカードはキャッシングを使うケースが少ないため、最初からキャッシング枠を設定する必要はありません。どうしても現金が必要な場合は、別途ビジネスローンやファクタリングなどの選択肢を検討するのがよいでしょう。
以上の5つのコツを意識することで、個人事業主であってもクレジットカードの審査を通過しやすくなります。特に「開業届の提出」「限度額の設定」「信用情報の整備」は、どのカード会社でも共通して見られるポイントです。
参考:個人事業主がクレジットカードの審査で見られるポイントは?対策などを詳しく解説
審査が甘いとされる個人事業主向けクレジットカード10選

ここでは、審査が比較的甘いとされている、個人事業主向けのクレジットカードを10枚ご紹介します。いずれも「開業直後でも申し込み可能」「提出書類が少ない」「個人の信用情報が重視される」といった特徴を持ち、実際に多くの個人事業主に利用されている実績のあるカードばかりです。
「審査に不安がある」「はじめて事業用のカードを作りたい」という方は、以下のカードから選ぶと安心です。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
三井住友カードが発行する個人事業主向けの法人カード。登記簿謄本や決算書の提出が不要で、審査に通りやすいと評判です。個人名義で申し込めるため、法人格を持たない事業主でも利用できます。
主な特徴
- 年会費無料(ゴールドランクあり)
- 最大500万円の高額利用枠(条件あり)
- ETCカードも複数枚発行可能
- Visaタッチ・iD対応で使い勝手も良好
ゴールド版にアップグレードすれば、空港ラウンジや旅行保険も付帯し、事業用としての機能性がさらに向上します。
ライフカードビジネスライトプラス
開業直後の個人事業主でも申し込める数少ない法人カード。提出書類は本人確認書類と口座情報のみで、審査もスピーディー。信販系ならではの柔軟な審査が特徴です。
主な特徴:
- 年会費永年無料
- 決算書や登記簿不要
- ポイント還元率0.5%
- 最短3営業日で発行
「まだ事業実績が少ない」「審査落ちが不安」という方にもおすすめの一枚です。
JCB Biz ONE
JCBが個人事業主向けに提供するビジネスカード。Web申込みに対応し、最短5分でカード番号発行が可能。JCBブランドの安定した信頼性と、申し込みやすさのバランスが魅力です。
主な特徴:
- 年会費無料(初年度)
- ETCカード無料発行
- 利用履歴はWeb明細で一元管理
- QUICPay対応
JCB本体が発行しているため、信頼性と安定性を重視する個人事業主に適しています。
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
「本人確認書類のみで申し込める」ことから、審査が甘いと評判の1枚。アメックスブランドながら、流通系カード会社であるセゾンが発行しているため、柔軟な審査基準が魅力です。
主な特徴:
- 年会費無料(永久)
- 優待店舗でのポイント加算が豊富
- ビジネスアシストサービス付き
- 複数枚発行・経費管理に便利
法人カードでアメックスを使いたい個人事業主には、手軽な入り口となるでしょう。
マネーフォワードビジネスカード
バックオフィス支援ツール「マネーフォワードクラウド」との連携を前提にしたFintech系ビジネスカード。個人事業主でも申し込みやすく、書類提出も簡単です。
主な特徴
- 年会費無料
- カード利用明細が会計ソフトと自動連携
- 発行まで最短5分
- 利用状況の可視化・上限管理機能あり
日々の経費管理を自動化・効率化したい事業主にとっては、非常に便利なカードです。
楽天ビジネスカード
楽天市場での高還元率や楽天ポイントとの連携が魅力。楽天プレミアムカード会員のみ申し込める法人カードで、利用実績がある方には審査が通りやすいとされています。
主な特徴
- 年会費2,200円(+楽天プレミアムカード11,000円)
- 楽天ポイント還元率1%〜
- ETCカード発行可
- 海外旅行保険も付帯
「楽天経済圏」で生活や事業を行っている個人事業主には特におすすめです。
エポスカード
ビジネスカードではありませんが、「個人事業主」が職業欄に選択できるため、申し込みやすさで人気の1枚。マルイなどの流通系カードで、審査が柔軟とされています。
主な特徴
- 年会費無料
- 全国の優待店舗で割引・特典あり
- ゴールドカードへのインビテーションあり
- 海外旅行保険自動付帯
将来的にゴールドカードへステップアップも可能で、信用構築に役立ちます。
三井住友カード(NL)
審査スピードの速さと、ナンバーレスの安心設計が特徴の一般カード。個人カードながら事業用としても利用可能で、実際に多くのフリーランスが活用しています。
主な特徴
- 年会費無料
- 最短10秒で審査結果
- 利用明細はアプリで即時確認
- セキュリティ面でも高評価
個人事業主が「まずは1枚事業用に持ちたい」と考えた時にぴったりのカードです。
ACマスターカード
アコムが発行する、消費者金融系のクレジットカード。通常のカードと比較しても非常に審査が柔軟で、返済能力を重視するスタンスが特徴です。
主な特徴
- 審査最短20分・即日発行可能
- 年会費無料
- 全国のアコム自動契約機で受け取り可能
- 利用限度額の設定に柔軟性あり
他のクレジットカード審査に通らなかった方の「最後の手段」として利用されるケースも多く、実際の通過事例も多数報告されています。
イオンカード
イオングループが発行する流通系クレジットカード。店舗での即日発行にも対応しており、審査が比較的甘いことで知られています。個人名義での利用が中心ですが、事業用としての用途にも十分対応できます。
主な特徴
- 年会費無料
- 店頭受け取り最短30分
- イオンでの買い物でポイントアップ
- 家族カード・ETCカードも発行可能
地方や郊外で事業を行っている個人事業主には、特に使いやすいカードです。
これらのクレジットカードはいずれも「審査が甘い」とされる条件(書類不要・収入証明不要・審査スピードが速いなど)を備えており、個人事業主でも申し込みやすいカードばかりです。
ただし、どのカードでも信用情報や申し込み内容が正確であることが前提となります。自身の事業状況や目的に合ったカードを選び、着実に実績を積み上げていくことが、将来的な限度額アップや上位カードへの移行にもつながります。
参考:個人事業主向け審査が甘いクレジットカード6選!審査基準・通過率を高めるコツ
クレジットカード審査に落ちた場合の対応方法

個人事業主としてクレジットカードに申し込んだものの、審査に落ちてしまった場合、多くの人が「今後どうすればいいのか」「他に選択肢はないのか」と不安を感じることでしょう。
しかし、審査落ち=永久に作れないというわけではありません。原因を分析し、正しい対応をとることで、次回の審査通過の可能性を十分に高めることができます。
ここでは、審査に落ちた後にやるべき対応方法を4つの観点から解説します。
申請情報の見直しと修正
まず取り組むべきは、申請内容に誤りがなかったかを徹底的に見直すことです。クレジットカードの審査では、氏名・住所・電話番号・職業・年収・勤務年数(もしくは開業年数)・希望利用限度額など、さまざまな項目の入力が求められます。
これらの情報に矛盾や記入ミスがあると、自動審査で即時に落とされることがあります。
チェックすべきポイント
- 開業年数と事業内容が正しく記載されているか
- 希望限度額が収入や事業規模に見合っているか
- 屋号と実態が一致しているか
- キャッシング枠は不要であれば「0円」と記入していたか
また、任意項目を空欄にしてしまう方もいますが、できるだけ多くの情報を入力した方が、カード会社側の審査材料が増え、有利に働く可能性があります。次回申し込みの際には、申請内容を丁寧に見直したうえで、慎重に入力するようにしましょう。
信用情報を積み上げる行動をとる
クレジットカード審査の合否に最も影響するのが「信用情報」です。これは、CICやJICCなどの信用情報機関に記録されている、過去のローン利用歴・カード利用歴・支払いの遅延・現在の借入残高などの情報を指します。
信用情報に延滞や強制解約、債務整理などの“ネガティブな履歴”があると、審査落ちの大きな要因となります。
逆に、以下のような行動をとることで信用情報を改善し、将来的に審査通過の可能性を高めることができます。
- 公共料金や携帯電話の支払いを毎月期日通りに行う
- すでに保有しているクレジットカードを定期的に使い、遅延なく返済する
- 借入れがある場合は、返済計画を立てて着実に残高を減らす
- 支払い遅延をしているサービスがあれば、早急に完済・清算する
これらの実績は信用情報機関に記録され、いわゆる「クレジットヒストリー」として蓄積されます。良好なクレヒスを積み上げることで、カード会社からの評価が上がり、審査に通りやすくなります。
6ヶ月以上空けてから再申請
審査落ちのあと、すぐに別のカード会社へ申し込むのはNGです。信用情報機関には「いつ・どの会社にカード申し込みをしたか」という記録が6ヶ月間残るため、短期間に複数の申し込みをすると「申込ブラック」と判断されやすくなります。
この状態になると、どのカード会社でも審査落ちしやすくなり、悪循環に陥る可能性があります。
そのため、次の申し込みは最低でも6ヶ月以上空けてから行うことが鉄則です。その間に以下を行いましょう。
- クレジットヒストリーを積み上げる(前項参照)
- 収入の安定化や確定申告の実施
- 事業実績を示すWebサイトや名刺などの整備
「審査に通る素地」を整えたうえで、改めて信販系や流通系など審査の柔軟なカードにチャレンジすると、通過する可能性は高まります。
デビットカードやプリペイドカードの活用
クレジットカードの審査にどうしても通らない場合や、当面の間はカード支払いの手段が必要な場合には、デビットカードやプリペイドカードを活用するという選択肢もあります。
デビットカードとは?
銀行口座と連動し、利用と同時に口座から即時引き落としされるカード。与信審査が不要のため、誰でも作成可能です。ビジネス向けデビットカードも増えており、屋号名義の口座と連動できるものもあります。
おすすめ例
- 楽天銀行ビジネスデビットカード
- GMOあおぞらネット銀行ビジネスデビット
- 住信SBIネット銀行Visaデビット(屋号登録対応)
プリペイドカードとは?
事前にチャージした金額内でのみ利用できるカード。使いすぎの防止にもつながり、Web広告費やサブスクリプションの支払いなどに便利です。法人名義のプリペイドカードも一部登場しています。
審査不要で即時発行できるこれらのカードは、「クレジットカードの代替手段」として非常に有効です。利用履歴をしっかり管理することで、将来的にビジネスカードへのステップアップも視野に入れることができます。
以上のように、クレジットカードの審査に落ちた場合でも、適切な対応と準備を重ねることで、再チャレンジの成功確率は大きく高まります。大切なのは、「焦らず、コツコツと信用を積み上げる姿勢」です。
参考:個人事業主がクレジットカードの審査に通過するコツ!おすすめカードも厳選
よくある質問

Q. 開業直後でも審査に通るクレジットカードはある?
はい、開業直後でも申し込めるクレジットカードは存在します。たとえば、「ライフカードビジネスライトプラス」や「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」などは、登記簿謄本や決算書が不要で、開業届と本人確認書類だけで申し込みが可能です。
ただし、開業直後の場合は事業実績が少ないため、「限度額を低めに設定する」「キャッシング枠を0円にする」など、審査通過の確率を高める工夫が必要です。
Q. 審査が不安な場合、ビジネスカードと個人カードどちらがよい?
審査に不安がある場合は、まずは個人カードの申し込みがおすすめです。個人カードの方が審査基準がやや緩やかで、事業実績がなくても通過しやすい傾向にあります。
たとえば「三井住友カード(NL)」や「エポスカード」は、個人事業主の申請実績も多く、柔軟な対応が期待できます。一方、ビジネスカードは屋号や収入の証明が求められることもあり、ある程度の準備が必要です。
将来的に事業が安定してきたら、ビジネスカードに切り替えるのが理想的です。
Q. クレジットカードの審査に年収はどれくらい影響する?
年収は審査に一定の影響を与えますが、それだけで合否が決まるわけではありません。申告された年収が極端に低すぎたり、申請内容と整合性が取れていない場合にはマイナス評価となる可能性があります。
とはいえ、個人事業主の場合、年収の代わりに「継続的な収入があるか」「開業届を出しているか」「確定申告を行っているか」といった事業の安定性も評価されます。
無理に高い年収を記載するより、実態に即した情報を正確に伝えることが、審査通過への近道です。
Q. 審査が甘いカードにデメリットはある?
審査が甘い(通りやすい)クレジットカードは、機能や特典が限定的だったり、利用限度額が低めに設定されている場合があります。また、付帯保険やポイント還元率などの面で、ハイグレードなカードと比べると見劣りすることもあるでしょう。
とはいえ、審査通過が第一の目標であるなら、まずはこうしたカードを入口として利用し、利用実績を積んでからステップアップするのが賢い方法です。初期段階では「発行されること」そのものに価値があるといえます。
参考:個人事業主向けの審査が甘いクレジットカードとは?審査基準やおすすめのカードを紹介
まとめ:審査に不安があっても、選び方と対策次第でクレジットカードは作れる

個人事業主としてクレジットカードを持つことは、経費管理や信用構築、キャッシュフローの安定化といった面で大きなメリットがあります。一方で、審査に不安を感じている方も少なくありません。しかし、審査が甘いとされるカードを選び、事前に対策を講じることで、その不安は大きく軽減できます。
たとえば「開業届の提出」「希望限度額を抑える」「信用情報を整える」など、審査通過に向けた具体的な準備は今日からでも始められます。仮に一度審査に落ちたとしても、改善を重ねれば次のチャンスに活かすことが可能です。
審査に通りやすいカードからスタートし、将来的にビジネスカードやゴールドカードへとランクアップしていく――そのプロセスこそが、個人事業主としての信用と成長の証ともいえるでしょう。選び方と行動次第で、クレジットカードは必ず手に入れられます。