Mac対応で個人事業主におすすめの会計ソフト10選!最適な選び方とは

Macを使って事業を行う個人事業主にとって、対応する会計ソフト選びは非常に重要です。本記事では、Mac対応で使いやすく、確定申告や帳簿管理に役立つおすすめの会計ソフトを10選ご紹介。あわせて、自分に合ったソフトを選ぶためのポイントもわかりやすく解説します。
Macユーザーでも安心!個人事業主に会計ソフトはなぜ必要?

個人事業主としてビジネスを始めたばかりの方や、これから開業を検討している方にとって、「会計ソフトは本当に必要なのか?」という疑問はつきものです。とくにMacユーザーの場合、「Windows専用のソフトが多く、対応している会計ソフトが少ないのでは?」と不安を感じる方も多いかもしれません。しかし、近年はMac対応の会計ソフトも増えており、クラウド型を中心にMacでも快適に使える「おすすめ」の会計ソフトが多数登場しています。
ここでは、Macを使う個人事業主がなぜ会計ソフトを導入すべきなのか、その理由を3つの観点から解説します。
青色申告に必須となる帳簿付けも簡単に
個人事業主にとって、「青色申告」は節税の大きな味方です。とくに65万円の控除が受けられる「複式簿記+電子申告」は、所得税の負担を大幅に軽減できます。しかし、青色申告をするには正確な帳簿付けが前提となり、これを手作業で行うのは手間がかかるうえ、ミスも生じやすい作業です。
Mac対応の会計ソフトを使えば、簿記の知識がなくても仕訳入力や帳簿の作成が可能になります。たとえば「freee会計」や「マネーフォワードクラウド確定申告」は、質問に答えていくだけで仕訳が完了し、取引に応じた勘定科目を自動で判別してくれる機能を搭載。Macでもスムーズに青色申告の要件を満たせる帳簿作成ができ、確定申告までの準備も非常に簡単になります。
また、青色申告では現金出納帳・売掛帳・買掛帳・仕訳帳・総勘定元帳など、複数の帳簿が必要ですが、会計ソフトならこれらを自動で生成してくれるため、手書きやExcelに比べて圧倒的に効率的です。
会計ソフトを使えば申告作業が効率化
個人事業主が会計ソフトを導入する最大のメリットは、日々の経理業務から確定申告までを一気通貫で管理できる点にあります。取引の記録、領収書の整理、請求書の発行、帳簿の作成、そして確定申告書の出力やe-Tax対応まで、すべての工程をひとつのツールで完結できるのです。
特にMac対応のクラウド会計ソフトであれば、インターネット環境さえあればどこでも作業可能で、データのバックアップも自動的に行われるため、パソコンの故障や紛失によるリスクも低減できます。また、Mac・iPhone・iPadといったApple製品間での連携性も高く、スマホでレシートを撮影すればそのまま会計ソフトに取り込めるといった利便性もあります。
たとえば、freee会計では「質問に答えるだけ」で確定申告書が作成できる機能があり、Mac初心者でも税務知識がなくても迷わず操作できるUIになっています。マネーフォワードも、銀行口座やクレジットカードと連携することで自動で仕訳を作成してくれ、手作業の手間を大幅に軽減してくれます。
紙やExcelとの違い・導入メリットとは?
従来の方法として、帳簿を紙でつける、またはExcelで記録するというやり方もあります。しかし、これらは以下のようなデメリットがあります。
- 計算ミスや記載漏れが発生しやすい
- データのバックアップ管理が煩雑
- 青色申告の要件を満たすには複雑な帳簿を自力で作成する必要がある
- 税務署からの指摘時にデータの信頼性に欠ける場合がある
一方、Mac対応の会計ソフトを導入すれば、記帳の自動化、レポート作成、税制改正への迅速な対応など、数多くのメリットを享受できます。とくにクラウド型であれば、法改正に即時対応したアップデートが自動で反映されるため、制度変更によるトラブルの心配もありません。
また、帳簿の電子保存や電子申告が求められる現在の環境では、紙やExcelでは対応しきれない局面が増えています。電子帳簿保存法やインボイス制度に準拠した形式で帳簿を作成できるのも、会計ソフトを使う大きなメリットです。
参考:無料で使えるMac対応の会計ソフトおすすめ10選|個人事業主の青色申告にも
Mac対応の会計ソフトは3種類に分かれる

Macを日常的に使っている個人事業主にとって、「どの会計ソフトがMacで使えるのか」は非常に重要なテーマです。Windowsに比べて対応ソフトが限られているため、選択肢を理解したうえで自分の事業スタイルに合ったものを選ぶことが重要です。
現在、Macで使える会計ソフトの形態は大きく分けて以下の3種類に分類されます。
クラウド型|Macとの相性がよく人気のタイプ
Macユーザーの個人事業主にもっともおすすめなのが、クラウド型の会計ソフトです。クラウド型は、インターネット環境さえあればWebブラウザ上でソフトの操作ができ、Mac・Windows問わずOSの違いを気にする必要がありません。
たとえば、「freee会計」「マネーフォワードクラウド確定申告」「やよいの青色申告オンライン」などは代表的なクラウド型会計ソフトで、いずれもMac対応を公式にうたっており、Macでの動作も安定しています。
クラウド型会計ソフトの主な特徴は以下の通りです。
- Mac・iPhone・iPadなどApple製品と高い親和性がある
- 自動アップデートで常に最新版が使える
- 銀行口座・クレジットカードとの連携で仕訳が自動化
- スマホアプリでも帳簿付け・レシート撮影が可能
- 税理士とのデータ共有もクラウド上で簡単
このように、クラウド型は業務効率を大幅に高めてくれる機能が充実しており、会計ソフトに不慣れな個人事業主にも扱いやすい点が評価されています。特にMacユーザーの場合、Windowsに依存しないクラウド型は最適解のひとつといえるでしょう。
インストール型|対応ソフトは少ないが選択肢あり
次に、Mac対応のインストール型会計ソフトです。以前はMac向けのインストール型ソフトはほとんど存在しませんでしたが、近年はニーズの高まりに応じて対応製品も少しずつ増えてきています。
Macユーザーでも使える代表的なインストール型会計ソフトには以下のような製品があります。
- やるぞ!青色申告Mac版
- Macの会計
- Mafin確定申告(AppStore提供のアプリ型)
インストール型の最大の利点は、オフラインでも利用できる点です。インターネット接続が不要なため、セキュリティ面に不安がある方や、ネット環境が不安定な状況でも安定した作業が可能です。また、ローカルにデータを保存できるため、自己管理したい方には向いています。
ただし注意点としては、対応するMacのOSバージョンに制限があることや、アップデートの頻度がクラウド型に比べて少ないケースがある点が挙げられます。また、会計知識がある程度必要なソフトが多く、初心者にはややハードルが高いと感じるかもしれません。
仮想環境でWindows版を使うという選択肢
最後に、「仮想環境を使ってMacでWindows版の会計ソフトを使う」という方法があります。これは、MacにWindowsをインストールして仮想的にWindowsを動かし、Windows専用の会計ソフト(たとえば弥生会計や会計王など)を使用する手法です。
仮想環境の構築には、以下のようなツールが利用されます。
- ParallelsDesktop(パラレルズ)
- BootCamp(※IntelMacのみ対応)
- VirtualBox(無料だがやや技術的知識が必要)
この方法を使えば、Windows向けに作られた高機能な会計ソフトをMacで使うことが可能になり、例えば「弥生会計スタンダード」など、法人レベルでも使用されているソフトを導入することができます。
ただし、この方法はソフトのライセンス費用+仮想環境の構築費用+WindowsOSの購入費用と、コストが割高になるのがデメリット。また、PCにかかる負荷が大きくなるため、Macのスペックもある程度必要になります。
したがって、この方法はどうしても特定のWindows専用ソフトを使いたい場合や、税理士と完全に同じソフトで連携したいといった特別な事情がある個人事業主にのみおすすめされます。
Macユーザーである個人事業主が会計ソフトを導入する際には、この3つの選択肢の特徴を理解したうえで、自分のスキルレベルや作業環境、予算、確定申告の方式などに応じた最適な形式を選ぶことが重要です。特に「おすすめ」はクラウド型ですが、それぞれにメリット・デメリットがあるため、比較して自分に合ったスタイルを見つけましょう。
参考:必見!Macで使える会計ソフトおすすめ3選【2025年最新版】
個人事業主向け!Mac対応会計ソフトおすすめ10選

Macを使う個人事業主でも安心して使える会計ソフトは、近年大きく増えてきました。ここでは、Macに対応したおすすめの会計ソフトを10製品ピックアップし、特徴や評判を紹介します。クラウド型・インストール型・アプリ型・仮想環境対応など、さまざまなスタイルに分けて解説します。
freee会計(クラウド型)
①こんな人におすすめ
会計初心者の個人事業主、スマホでも確定申告を完結させたいMacユーザーにおすすめ。確定申告をクラウドで完結させたい人向け。
②主な機能と使い勝手
「質問に答えるだけ」で帳簿作成から申告書類作成までできる直感的なUIが魅力。銀行・クレジットカード・POSなどとの自動連携機能が充実し、仕訳の自動化も高精度。インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応。
③口コミ・評価・注意点
「初心者でも迷わず使える」という声が多く、スマホアプリの操作性も高評価。一方で、中上級者には機能が物足りないという意見も。
マネーフォワードクラウド確定申告(クラウド型)
①こんな人におすすめ
帳簿の見た目やレポートにこだわりたい個人事業主や、経理経験者におすすめ。幅広い業種に対応し、拡張性も高い。
②主な機能と使い勝手
見やすいダッシュボード、グラフ化された収支管理、CSV出力、インボイス・電子帳簿保存法への対応など、高機能なクラウド型。税理士とのデータ共有もスムーズ。
③口コミ・評価・注意点
「機能が多く自由度が高い」「グラフ表示がわかりやすい」と好評。機能が多すぎて「どこを操作すればよいか迷う」との声も。
弥生の青色申告オンライン(クラウド型)
①こんな人におすすめ
青色申告を希望するが会計知識に不安があるMacユーザーにおすすめ。65万円控除を狙うなら心強い選択肢。
②主な機能と使い勝手
クラウドながらインストール型に近い機能性で、複式簿記の帳簿作成も対応。帳票出力、e-Tax連携もスムーズ。サポート体制も手厚く、チャット・電話・メール対応あり。
③口コミ・評価・注意点
「青色申告に強くて安心」「Macでも問題なく使える」と高評価。無料プランでは機能が制限されるため、有料プランへの移行を前提に考える必要あり。
やよいの白色申告オンライン(クラウド型)
①こんな人におすすめ
白色申告の個人事業主や副業ユーザー、無料で試したいMacユーザーにおすすめ。
②主な機能と使い勝手
白色申告専用ながら、帳簿作成、仕訳帳、残高管理などの基本機能を搭載。MacでもWebブラウザ上で利用可能。スマホ連携は非対応。
③口コミ・評価・注意点
「無料でここまでできるのはありがたい」と評判。一方で「青色申告に切り替えると有料になるので注意が必要」との声も。
円簿会計(無料・クラウド型)
①こんな人におすすめ
完全無料で会計ソフトを探しているMacユーザーや、小規模事業者におすすめ。
②主な機能と使い勝手
仕訳帳・総勘定元帳など青色申告に必要な帳簿が作成可能。インストール不要でMacブラウザから操作可能。データ保存期間や仕訳件数に制限はあるものの、無料ソフトとしては十分な性能。
③口コミ・評価・注意点
「無料なのに多機能」「最低限の機能はそろっていてコスパが良い」と評価。サポート体制がなく、自己解決できる人向け。
やるぞ!青色申告Mac版(インストール型)

①こんな人におすすめ
ネット環境が不安定な地域の事業者や、オフライン作業を重視するMacユーザーにおすすめ。
②主な機能と使い勝手
Mac専用のインストール型会計ソフト。青色申告に必要な複式帳簿の自動生成、レポート出力、PDF出力などが可能。動作も軽快で、1台のMacで安定して利用できる。
③口コミ・評価・注意点
「Mac対応の数少ないインストール型で安心」「シンプルで動作が軽い」という声多数。ただし、アップデート頻度が低めな点には注意。
Macの会計(インストール型)
①こんな人におすすめ
最低限の帳簿作成をMacで行いたい個人事業主向け。機能よりも安定動作とシンプルさを重視したい人に。
②主な機能と使い勝手
単式簿記に近い操作で帳簿作成が可能。科目・取引先登録、PDF出力、CSVエクスポートなども搭載。Mac専用で動作が安定。
③口コミ・評価・注意点
「余計な機能がなくてわかりやすい」「Macで使うならこれでも十分」と評価。一方で、青色申告対応ではないため、控除を重視するなら別ソフトがおすすめ。
フリーウェイ経理Lite(無料・インストール型)
①こんな人におすすめ
無料でインストール型の会計ソフトを試してみたい個人事業主におすすめ。ただしMacユーザーは仮想環境が前提。
②主な機能と使い勝手
本来Windows向けだが、Parallelsなどを活用すればMacでも利用可能。帳簿作成、試算表、仕訳帳、消費税対応など無料とは思えない機能が充実。
③口コミ・評価・注意点
「無料でこれだけ使えるのはすごい」と評価。ただし、仮想環境構築が必要なため、ITに詳しい人向け。
Mafin確定申告(アプリ型)
①こんな人におすすめ
iPhone・iPadを主に使うMacユーザー、アプリでサクッと帳簿をつけたい人におすすめ。
②主な機能と使い勝手
AppStoreからダウンロード可能な確定申告アプリ。レシート読み取り機能、仕訳作成、確定申告書類の作成・提出までスマホで完結。Macとの連携もiCloud経由で可能。
③口コミ・評価・注意点
「とにかく簡単」「スマホだけで申告までいける」と好評。細かい設定や複雑な仕訳にはやや不向き。
会計王シリーズ(仮想Windows対応)
①こんな人におすすめ
弥生や会計王などWindows向けソフトにこだわりがあるMacユーザー、税理士と同じ環境で作業したい方におすすめ。
②主な機能と使い勝手
Windows専用ソフトだが、ParallelsやBootCampなど仮想環境を構築すればMacでも利用可能。豊富な帳票類・レポート、部門別管理、固定資産管理まで幅広く対応。
③口コミ・評価・注意点
「機能が豊富で本格的」「税理士とファイル共有できる」と高評価。ただし、仮想環境構築やWindowsライセンス購入が必要で、やや上級者向け。
このように、個人事業主向けのMac対応会計ソフトには、クラウド型・インストール型・アプリ型・仮想Windows型など多様な選択肢があります。使い方や事業規模、帳簿の管理体制によって最適なソフトは異なるため、ぜひ自分に合った会計ソフトを見つけてください。
参考:【徹底比較】Macで使える会計ソフト3選【2024年最新】
会計ソフトの選び方|Mac対応ソフトで失敗しないために

Macユーザーの個人事業主が会計ソフトを選ぶ際には、対応OSだけでなく、自分の業務スタイルや申告方法に合った機能性を見極めることが重要です。Macで使える会計ソフトも多様化しており、選択肢が増えたぶん、迷うこともあるでしょう。
ここでは、「Mac対応」「個人事業主向け」「確定申告に必要な機能をカバーしている」など、失敗しないための会計ソフト選びのポイントを5つ紹介します。
クラウド型かインストール型かを見極める
まず検討すべきは、「クラウド型」か「インストール型」かという提供形式の違いです。Mac対応の会計ソフトの多くはクラウド型で、これはWebブラウザを通じて利用するタイプです。インストール不要で、Windows・Macを問わず利用できるのが最大のメリットです。
クラウド型は、freee会計やマネーフォワードクラウド確定申告、弥生の青色申告オンラインなどが代表格で、データの自動バックアップ・自動アップデート・スマホ連携など利便性が高く、Macユーザーに非常におすすめです。
一方で、インストール型はMacOS専用に開発された「やるぞ!青色申告Mac版」「Macの会計」などが該当します。インターネット環境が不安定な場所でも作業できるのが利点ですが、ソフトの更新頻度や機能性にはばらつきがあるため注意が必要です。
また、Windows専用ソフトを仮想環境でMacに導入するという選択肢もありますが、手間やコストがかかるため初心者にはおすすめできません。
初心者でも扱いやすいUIか
個人事業主の中には、経理や簿記の知識がない人も多いため、ソフトの使いやすさは非常に重要なポイントです。Mac対応の会計ソフトを選ぶ際には、直感的な操作性、分かりやすいメニュー構成、画面の見やすさなど、UI(ユーザーインターフェース)の完成度を重視しましょう。
たとえば「freee会計」は、専門用語を極力使わず、質問に答えていく形式で帳簿が完成するため、初心者からの支持が非常に高いです。また、「マネーフォワードクラウド確定申告」も収支グラフや自動仕訳機能が充実しており、操作ミスを防ぎやすい設計になっています。
逆に、低価格または無料で提供されているインストール型ソフトの中には、会計経験者を前提に設計されているケースもあるため、画面を見ただけで戸惑ってしまうことも。無料体験版やトライアル期間を活用して、自分に合うかどうか確認してから導入しましょう。
青色申告・インボイス対応の有無
せっかく会計ソフトを導入するなら、税制対応もしっかり確認することが重要です。とくに、個人事業主の多くが対象となる「青色申告」と「インボイス制度」に対応しているかは必ずチェックしましょう。
青色申告では、複式簿記による記帳が必要ですが、freee・マネーフォワード・弥生オンラインなどの主要クラウド型会計ソフトは、青色申告書類の自動作成や電子申告への対応まで網羅しています。
また、2023年からスタートしたインボイス制度では、適格請求書発行事業者への登録や、請求書フォーマットの整備が求められています。これに対応していないソフトを使っていると、売上管理や消費税の仕訳処理に大きな支障が出る可能性があります。
インボイス制度に対応した「会計ソフト」としては、freee、マネーフォワード、弥生シリーズ、さらには円簿会計(無料)などが代表的です。今後も制度改正があるため、柔軟にアップデートできるクラウド型がより安心です。
他サービス(銀行・カード・請求書)と連携できるか

効率的に会計業務を進めるには、他のサービスとの連携機能も見逃せません。特に「銀行口座の入出金明細」「クレジットカードの利用履歴」「請求書・見積書の発行ツール」との連携が可能な会計ソフトを選ぶことで、日々の仕訳作業を大幅に削減できます。
たとえばマネーフォワードクラウド確定申告では、全国の主要銀行やクレジットカードと連携し、自動で仕訳データを生成してくれます。freee会計では、請求書を作成し、そのまま入金確認や仕訳までつなげることができます。
また、SquareやAirレジなどのPOSレジサービスとの連携、クラウド請求書サービス(Misoca、MakeLeapsなど)とのAPI連携に対応しているかどうかも、今後の業務の自動化に大きく関わってきます。
個人事業主が事業規模を拡大するにつれて、こうした連携の有無は作業効率や経理品質を左右する大きな要素になります。
サポート体制とセキュリティ対策もチェック
最後に、意外と見落とされがちなのが「サポート体制」と「セキュリティ機能」です。Mac対応の会計ソフトであっても、操作に迷ったときやトラブル発生時にサポートが受けられるかどうかで、安心感がまったく異なります。
freeeやマネーフォワードは、チャット・メール・電話の多様なサポートを用意しており、確定申告前の繁忙期にも比較的対応が早いと評判です。また、弥生シリーズも「あんしん保守サポート」という有料サポートを提供しており、電話・画面共有・訪問サポートまで用意されています。
さらに、セキュリティ面でも注意が必要です。特にクラウド型は外部との通信を行うため、SSL暗号化通信・多要素認証・IP制限機能など、企業レベルのセキュリティ機能があるかを確認しましょう。
無料ソフトの中には、サポートが一切ない代わりに自由に使えるものもあります。これは「自力でなんとかできる人」には魅力的ですが、初めての確定申告で不安がある個人事業主にはおすすめできません。
個人事業主がMacで使う会計ソフトを選ぶ際には、上記5つのポイントを押さえて比較検討することが重要です。「対応形式」「操作性」「制度対応」「連携性」「サポート体制」という5つの観点から、自分の事業スタイルにマッチした1本を選べば、日々の経理業務が驚くほどラクになります。
参考:【2025年最新】Macで使えるおすすめ会計ソフト9選!無料製品や特徴も解説
Macで会計ソフトを使う方法と注意点

Macユーザーの個人事業主が会計ソフトを導入しようとする際、気をつけておきたい技術的なポイントがいくつかあります。とくにクラウド型ソフトを利用する場合はブラウザとの相性やスマートデバイスとの連携、インストール型の場合はMacOSのバージョンとの互換性を事前にチェックしておかないと、操作に支障をきたす恐れも。
ここでは、Macで会計ソフトを安心・快適に使うために押さえておくべき3つの注意点を解説します。
SafariやChromeなどブラウザの対応状況
クラウド型の会計ソフトをMacで使う際にもっとも重要になるのが、使用するWebブラウザとの「互換性」です。Macに標準搭載されているSafariのほか、GoogleChromeやFirefoxなど、普段使っているブラウザで快適に操作できるかどうかを確認しておきましょう。
たとえば、freee会計やマネーフォワードクラウド確定申告などの主力クラウド型ソフトは、SafariとChromeの両方に対応しており、Mac上で問題なく操作できます。ただし、一部の旧バージョンではレイアウト崩れやボタンが反応しないなどのトラブルが報告されているため、常に最新版のブラウザを使用することが推奨されます。
また、InternetExplorerやEdge(旧型)はMacでは非対応であることが多いため、Windows向けの案内と混同しないよう注意しましょう。公式サイトの動作環境を事前に確認しておくと安心です。
対応ブラウザの例(2025年時点)
- Safari(最新版):◎対応
- GoogleChrome(最新版):◎対応
- Firefox(最新版):○一部制限あり
- Edge(Chromiumベース):△ベータ版対応のみ
- InternetExplorer:×非対応
iPhone・iPadで操作できるか
MacとiPhone・iPadを併用している個人事業主にとっては、「モバイルデバイスでどこまで操作できるか」も重要な選定基準になります。外出先でレシートの撮影・登録、請求書の確認、簡単な仕訳入力などを行いたい場面は意外と多いためです。
現在、多くのクラウド型会計ソフトは専用アプリを提供しており、MacとiOSデバイス間でスムーズな連携が可能です。たとえば、freee会計のアプリではスマホでレシートを撮影すると、OCR機能で自動的に仕訳候補が登録されます。マネーフォワードでもiPadやiPhoneから請求書の発行や帳簿の閲覧ができ、Macで行っていた作業の一部をモバイル側に切り替えることが可能です。
一方で、インストール型のMac対応ソフト(やるぞ!青色申告など)はアプリが用意されていないことが多く、デバイス連携やモバイル利用には向いていません。外出先でも会計業務を行いたい場合は、クラウド型の会計ソフトを選ぶのが圧倒的におすすめです。
iOS対応の代表例
- freee会計:iPhone/iPadアプリあり(操作性◎)
- マネーフォワード:iPhone/iPad対応(請求書アプリなども)
- 弥生シリーズ(クラウド版):iOSブラウザで一部対応
- 円簿会計:アプリなし、スマホブラウザでの操作推奨
MacのOSアップデートとの互換性
Macユーザーが注意すべきもう一つのポイントが、「OSアップデートとの互換性」です。Apple製品は年に1回程度、macOSの大型アップデートが実施されるため、使用中の会計ソフトが新しいOSで問題なく動作するかどうかを確認する必要があります。
クラウド型ソフトの場合は、Webブラウザベースで動作するため、OSのバージョンに直接依存しません。したがってmacOSSonomaやVenturaなど、最新バージョンでも問題なく利用できることが多いです。ただし、Safariのバージョンが古いとレイアウト崩れが起きる場合があるため、ブラウザごと最新化しておくことが前提となります。
一方で、インストール型ソフトの場合は、ソフトウェア自体がmacOSのアップデートに追従していないケースがあり、動作保証が取れていないOSでは起動しない・不具合が出るといったリスクも。とくに無料や低価格のインストール型ソフトは更新頻度が少ないことが多く、macOSのアップデート後に使用できなくなることもあります。
メーカーの動作保証情報をチェックし、アップデート前に必ず互換性を確認しておくのが基本です。
Macを使って会計ソフトを導入・運用する際には、ブラウザ対応状況、モバイル連携、OSの互換性といった技術的な要素が意外と重要なカギになります。特に個人事業主は、確定申告の直前などトラブル対応の余裕がないタイミングで不具合が起きると致命的です。ソフト選びの際には、機能性だけでなく動作環境との相性もあわせて検討しましょう。
Mac対応会計ソフトに関するよくある質問

Q.会計ソフトの料金は経費にできる?
はい、個人事業主が使用する会計ソフトの利用料や購入費用は、「通信費」または「雑費」などの勘定科目で経費として計上可能です。月額料金・年額費用のいずれも経費処理できるため、青色申告・白色申告どちらであっても経費に含めて問題ありません。
たとえば、クラウド型会計ソフトのサブスクリプション費用や、インストール型ソフトの購入費用・保守費用などが対象になります。確定申告の際は領収書や請求書を保管しておきましょう。
Q.Macでも弥生会計は使える?
弥生会計の「インストール版(弥生会計スタンダードなど)」はWindows専用のため、Macには対応していません。ただし、以下の2つの方法でMacでも利用できます。
- クラウド版の「弥生の青色申告オンライン」「白色申告オンライン」を利用する
- 仮想環境(Parallelsなど)でWindowsをMacに導入し、Windows版弥生会計を動かす
Macユーザーの個人事業主には、クラウド版の弥生ソフトがおすすめです。ブラウザから操作可能で、Macでも快適に動作します。
Q.スマホだけでも申告できる?
近年では、スマホだけで確定申告を完了できる会計ソフトも登場しています。たとえばfreee会計やマネーフォワードクラウド確定申告は、iPhoneアプリからレシート入力・仕訳・確定申告書作成・e-Tax送信までが可能です。
ただし、事業規模が大きくなったり、仕訳件数が多くなったりすると、スマホ画面では操作が煩雑になることも。日常の経費入力はスマホ、申告書作成はMacで行うといった併用も検討しましょう。
Q.無料プランと有料プランの違いは?
無料プランは初期コストをかけずに始められる反面、利用できる機能やデータ保存期間に制限があります。たとえば、仕訳件数やレポート出力、e-Tax連携、インボイス対応などが制限されているケースが一般的です。
一方、有料プランでは以下のような機能が充実しています。
- 自動仕訳・銀行連携
- 電子帳簿保存法・インボイス制度への対応
- チャット・電話などのサポート
- データ保存の無制限化や複数年度の管理
個人事業主が青色申告を行う場合や、帳簿作成に不安がある場合は、有料プランを選んだ方が安心です。
参考:Mac対応の青色申告ソフト比較まとめ【2025年最新】個人事業主におすすめの会計ソフト
まとめ:Macでも使える会計ソフトで確定申告をスムーズに

Macユーザーである個人事業主も、今では多くのクラウド型・インストール型会計ソフトから自分に合ったものを選べる時代です。freeeやマネーフォワードなどのクラウド型は、OSを問わず快適に操作でき、スマホ連携や電子申告機能も充実。Mac特有のUIに慣れたまま、日々の帳簿管理から確定申告までをスムーズに行えます。
会計ソフトの導入によって、業務の効率化はもちろん、青色申告による節税やミスの軽減にもつながります。自分の業務スタイルやスキルレベルに合わせて、最適な会計ソフトを選びましょう。Mac対応であることを前提にしながらも、機能性・拡張性・サポート体制などを総合的に比較して、安心して確定申告に臨める環境を整えることが大切です。